「バリカタン」と呼ばれている米比合同軍事演習(「バリカタン」公式Facebookより)

 前回の番組をアップロードしてからこの一週間、世の中にはいろんなことが発生しました。一番目立つことは、私が思うには、日本首相のアメリカ訪問です。一番目立つというのは、菅首相とバイデン大統領は、台湾問題について会談するためです。第二次世界大戦後、国際関係において日本政府はいつも低姿勢の態度を取っているが、中共に対しては、黙っていてはいけないです。中共は人間ではないから、人間に対応するような態度で中共に接してはいけないです。中共が何をやっても止めなければなりません。止めるだけではなく、中共を滅ぼさなければなりません。

 私は何回も何回も言いますが、アメリカと日本が中華民国(台湾)との外交関係を回復すれば、中共は自ずと崩壊していまいます。アメリカと日本が中華民国と外交関係を樹立すると、他の国も次々と中華民国と外交関係を樹立するでしょう。すると中共はこれらの国との外交関係を切らなければなりません。これは、中華民国と第三国のせいではなく、中国自身の問題です。中共は他の国と外交関係を結ぶとき、いつも「一つの中国」の原則を認めるように相手に強要したでしょう。相手が中華民国と外交関係を樹立すれば、自動的に中華人民共和国を否定することになるのです。これは中共の自業自得です。そこで、菅首相とバイデン大統領が会談に台湾問題を取り上げるのは最も目立つことだと思います。

 また、14日からバイデン政府は台湾と中国に、同時に訪問団を派遣しましたが、これはとても面白いことです。結果はどうなるか見てみましょう。また、先週、中国とフィリピンとの海域での緊張状態について話した後、先週の月曜日から、米比合同軍事演習が行われています。今日は、先週に引き続いて、このことについて話します。4月11日米国の国務長官オースティン氏とフィリピンの国防相ロレンザーナ氏が電話で、米比は必ず合同軍事演習を行わなければならないと表明し、しかも、次の日12日から「バリカタン」と呼ばれている米比合同軍事演習を行い、約2週間の日程で23日まで続きます。「バリカタン」はこれまで定例で実施してきた米比合同軍事演習ですが、去年は新型コロナウイルス(中共ウイルス)の感染拡大防止を理由に中止されました。ウイルス感染拡大防止と言われても、じつは、ある意味ではフィリピン大統領・ドゥテルテ氏個人に関係があるようです。

 ドゥテルテ氏はリード堆で中国と共同に油田を開発するために、中国から新型コロナウイルスのワクチンを提供してもらいたいために、わざとアメリカを遠ざけるたようです。しかし、ドゥテルテ大統領のこれらの計画は全部失敗したのです。リード堆の開発は、外国と共同に開発することは法律的に禁止されているため、中国と共同に開発することができなくなったのです。ワクチンは中国から提供してもらいましたが、接種を受けた大統領の護衛隊員126名が全員ウイルスに感染された。ですから、ドゥテルテ大統領は仕方なくアメリカに偏るようになったのです。南シナ海周辺の諸国はベトナムやマレーシアなどはとっくに中国を放棄してアメリカと手をつないでいますが、フィリピンだけがずっと二股かけて、揺れていたのです。中国からはワクチンが欲しく、市場が欲しく。米国と日本からは武器が欲しいということで、両方から利益を得ようとしていましたが、先週からついに態度が変わったのです。本来は、米国といかなる協力もしたくなかったですが、現在は米国に取り入るより仕方がなくなっています。

 ドゥテルテ氏は大統領になってから、すぐ親中政策をとりましたが、現在はウィットサン礁付近で大量な中共の海上民兵船が集結して、フィリピンの漁民を追い払っているため、フィリピンの漁民はここで出漁することができなくなっています。中共の海上民兵船だけでなく、中共の海上警察の船、解放軍のモーターボートなども周辺でパトロールしています。だから、ウィットサン礁は現在すでに中共にコントロールされており、フィリピンの漁民の生活ができなくなっています。だから、フィリピンのドゥテルテ大統領は仕方なく、再びアメリカと手をつなぐようになったのです。

 アメリカの空母艦隊が日本の横須賀港を出て、フィリピンに向かって行く途中、中国の長江の河口当たりで三回止まったことがあります。普通には、米軍空母がここで止まる理由はないですが、なぜ止まったのでしょうか。中国の反応を見るためだったでしょう。長江の河口は中国の最も重要な海岸航路です。しかも、ここからは、中国の最も繁華な地域がすべて米国のミサイルの射程範囲に入ります。米軍が1回だけではなく、3回止まることは、偶然に止まったのではなく、わざと止めているとのメッセージを中国に伝えるためだったでしょう。しかし、これに対して中国外交部はいかなる反応もなかったです。

 4月3日から4日にかけて、中国の遼寧号空母艦隊が日本の宮古海峡を通過して太平洋のフィリピン海に進出したことがありますが、4月8日、米軍はこれを追跡しているアメリカ海軍のミサイル駆逐艦「マスティン」が中国空母と並走しながら撮影した写真を公表しました。左側の座っている人は、帽子に「CO」という文字があるので、これはCommanding Officerの略で、艦長という意味です。右側の人は、帽子に「XO」という文字があるので、これはExecutive Officerの略で、副艦長という意味です。「DDG 89」のDDGは誘導ミサイル駆逐艦の略で、89は駆逐艦マスティン(USS Mustin)の艦番号になります。この写真は中国空母から3600メートル距離のアメリカのマスティン駆逐艦から撮ったものです。空母艦隊には護衛艦、補給艦などがあり、上空には戦闘機やヘリコプターが飛び、水中には潜水艦があるはずですが、この写真には空母一つしかありません。

 米軍の駆逐艦に追跡されていることは、中国空母は気づいてあるはずですが、なぜ3600メートルまで近づいてきたのに、中共の護衛艦やヘリコプターなどがなぜ見えないでしょうか。米軍の駆逐艦がこんなに近いところまで来てあるのに、警戒してなく、米軍に警告も出してないようです。米軍の艦長と副艦長が、二人とも指揮室を離れて、デッキに出てきて、しかも、足を組んで座り、楽々しながら肉眼で簡単に中共の空母を見ていることから見れば、米軍はいかなる警告も受けてなく、少しも緊張してないように見えます。いろんな評論家が中共の空母艦隊には問題があるとコメントしていますが、私たち普通の人から見ても、中共の空母は可笑しいですね。

 米軍がこの写真をインターネットで掲載する目的は、中共軍隊を辱め、中共の空母は一撃にも耐えられないものであることを世に見せることだと言われていますが、この写真に対して、中国の環球時報は「米艦が近距離で中国空母の写真を撮った目的は何か」というタイトルで文章を発表しましたが、内容には直接米軍を批判するとか、抗議するとか、そのような戦狼の言論はありませんでした。そのような文章を発表する勇気はなかったでしょう。中国の空母は米軍の空母に比べるものではないことは事実です。米国の11隻の空母は、いずれも戦争の経験があり、すべてが非常に恐ろしいものですが、中共の空母は戦争の経験は一回もなく、しかも、海に進出するとき、故障して黒い煙を排出するときがよくあります。今回も中共の遼寧号空母はフィリピン海で二日動かなくなり、黒い煙を出していたとの報道があります。中共は悪いこと以外は、成功したことは一つもありません。中共がやっていることは、最後には必ず悪いことになります。中共の軍隊は中国人を殺すために存在するもので、外国と戦争すれば必ず負けます。

(李真実チャンネルより転載)