米共和党員は最近、中国語や中国文化を学ぶのに、中国共産党(以下、中共)と関りが深い孔子学院の代わりに、台湾の教材を使用し米国のキャンパスで「無修正」の中国文化を学ぶべきだとする書簡を米教育省に送った。
マーシャ・ブラックバーン上院議員(テネシー州選出)とミシェル・パーク・スチール下院議員(カリフォルニア州選出)は、20人以上の議員と共同で、ミゲル・カルドナ教育長官に宛てた書簡の中で、孔子学院が米国の高等教育機関に与える影響に注意を払うよう呼びかけた。
中共が出資する孔子学院(CI)は、言語・文化センターを装い、世界中の大学キャンパスで中共のプロパガンダを広めて言論の自由を制限しているとして、大きな批判を受けている。世界各地の孔子学院は、NGOと自称する中外言語交流協力センター(漢弁、ハンバン)が資金を提供し、教師を雇用している。しかし、米国務省によると、「漢弁(ハンバン)」は中共教育省傘下の組織である。
また、ポール・ゴーサー下院議員は1日、孔子学院をはじめとする米国内の外国影響力を持つプログラムを摘発する法案を発表した。多くの孔子学院が閉鎖されているが、中には改装をし、名称を変えただけで、「漢弁(ハンバン)」の教職員と資金を引き続き利用しているものもあると注意を促した。そのため、同法案は、すべての学校に外国との契約の詳細をウェブサイトで公開することを義務付けた。
米国科学アカデミー(NAS)によると、3月25日時点で、全米には50の孔子学院がまだ残り、そのうち8つが閉鎖を予定しているか、閉鎖中であるという。
しかし、グローバル化のニーズにより、中国語や中国文化を学べるプログラムの需要は大きい。そのため、議員らは「台湾ならアメリカの要求に応じ、協力できる」と提案した。また、米国在台湾協会(AIT)の所長によれば、「台湾人の教師から中国語を学ぶことは、中国共産党の内容検閲を受けずに学ぶことができる」とのことである。議員らは、「米台の教育協力を促進することは、米国の大学の学問自由を守ることになる」と述べた。
(翻訳・徳永木里子)