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 ニューヨーク証券取引所は6日、米国証券取引委員会(SEC)に中国の賃貸マンション仲介「蛋殻公寓(ダンケ・アパートメント)」の上場廃止を正式に申請し、すでに同社の株式取引を中止したと明らかにした。同社は米観察部門の要求を無視し、財務状況を報告しないことが原因である。

 「蛋殻公寓」は昨年1月17日にニューヨーク証取所の上場を果たしたが、規則に従って財務状況を報告しないことが続いた。今年1月4日に株主と投資者に2020年の中間報告を充分かつ正確に提供できず、2月と3月は期限までに半年の財務状況データを提出しなかった。したがって、ニューヨーク証取は上場契約違反とし、3月15日から同社の株式取引を中止した。

 このほど、米国証券取引委員会(SEC)が3月25日に通過発表した「臨時最終修正案」では、米監査状況の基準に3年連続満たさない外国企業は上場廃止に直面する。

 同修正案は、トランプ前大統領が署名した「外国企業説明責任法」で上場企業に対する情報公開の要求に準ずる。また、米国の証券取引所に上場する外国企業は外国政府の支配・管理下にないことの立証義務を課されている。つまり、役員会に中国共産党員あるいは、共産党の党章が会社規則に記載されているかどうかを説明しなければならない。

 「蛋殻公寓」は多くの中国企業と同じく、社内に中国共産党組織が存在する。

(翻訳編集・北条)