Tomoyuki MizutaによるPixabayからの画像

 北朝鮮政府は5日、国営ウェブサイト「朝鮮体育」で、今夏日本で開催される東京オリンピックに参加しないことを発表し、世界初の不参加を表明した国になった。東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会は、北朝鮮の決定が政治的な動機によるものではないかと推測している。韓国のメディアは、最近続いている日本との外交的対立が原因ではないかと分析している。

 「朝鮮体育」によると、北朝鮮オリンピック委員会は3月25日、テレビ会議で協議を行い、新型コロナウイルス(中共ウイルス、SARS-CoV-2)感染の脅威から選手の健康を守ることを理由として、7月に東京で開催される第32回オリンピック競技大会に参加しないことを決定した。オリンピックを通して、北朝鮮と日本、米国、韓国との友好的な対話が行われるという外界からの期待も潰えてしまった。

 丸川珠代五輪相はNHKのインタビューで、北朝鮮の東京オリンピック不参加に関するニュースを見て、詳細を確認していると述べた。

 大会組織委員会関係者は 、「関係情報は与えられていないため、コメントできないが、北朝鮮が東京オリンピックに参加しないのには政治的な原因があるかもしれない。もし本当にスポーツを政治的に利用しているのであれば、それは嫌なことだ」と述べた。

 聯合ニュースによると、北朝鮮オリンピック委員会は3月25日に総会を開いた際、昨年の総括と今年の指針について議論したが、今年の東京オリンピック不参加決定については言及しなかったという。5日の発表は、表向きは疫病予防を理由としているが、最近続いている日本との対立が影響している可能性高い。

(翻訳・徳永木里子)