米上院の超党派グループは2日、国家安全保障上の脅威に対処するため、「デジタル広告の入札」を実施している米大手企業に対し、5月4日までに外国の取引先リストを提供するよう求めた。通信事業者のベライゾン、AT&T、グーグル、ツイッターなど、多数の大手企業が情報開示の要求を受けた。
上院財政委員会のロン・ワイデン委員長は声明で、「我々は、米国人の個人情報が外国政府によってどのようにアクセルされ、利用され、わが国の安全保障を損なっているかを知るために、御社が米国人の個人データを共有する情報を求める」と述べた。同声明に署名した上院議員は、ビル・カシディー氏、カーステン・ギリブランド氏、マーク・ウォーナー氏、シェロッド・ブラウン氏、エリザベス・ウォーレン氏を含む。
「ボイス・オブ・アメリカ」の報道によると、議員らは企業に対し、過去3年間「デジタル広告の入札」期間中にユーザー情報にアクセスした外国企業に関する情報を提供するよう求めたという。外国の情報機関にとって、米国のユーザーの個人情報は、ハッキングや恐喝、選挙活動への影響力行使に利用される可能性があるという。
米議会議員は、大企業に対して以下4つの分野での情報開示を求めた。
1、オークション参加者に提供しているユーザーやそのデバイス、訪問しているウェブサイトや使用しているアプリケーションに関する具体的なデータ要素を記載してください。
2、過去3年間に貴社は、データを提供した各企業(海外・国内を問わず)が、広告の入札・配信とは関係ない目的で当該データを共有、販売、使用していないことを証明してください。
3、オークションストリームデータの共有、販売、二次利用を禁止する契約上の制約がある場合は、当該契約が遵守されているかどうかを確認するために企業が行ったすべての努力と、その結果を詳細に説明してください。
4、過去3年間に米国のユーザーとその設備に関するデータを提供した外国企業、または外国の多数株所有企業を特定してください。
デジタル広告オークションの実施中、広告枠に入札した数百社の企業が、関連業務のためにユーザー情報を取得することができる。
関連する要求について、ツイッターやAT&Tなどの企業は、議会の国家安全保障上の懸念に対応するため、同声明に協力して情報開示を行うと述べた。
(翻訳・藍彧)