NATO軍の戦闘機(Public domain, via Wikimedia Commons)

 近日、アントニー・ブリンケン米国務長官は北大西洋条約機構(NATO)と欧州連合(EU)の高官とそれぞれ会見し、米国と欧州が協調と団結を強め、目前の脅威と挑戦に有効的に備えることを強調した。

 ブリンケン米国務長官は22日夜にベルギーの首都ブリュッセルに到着し、23日にNATO外相理事会に出席する前にNATO 事務総長イェンス・ストルテンベルグ氏と記者会見を開いた。

 ストルテンベルグ氏は「我々は深刻なグローバル的な挑戦に直面している。ロシアによる安定への破壊活動、恐怖主義からの脅威、ネット攻撃と核拡散、破壊的な技術と中国(共産党)の躍起、いかなる国家あるいはいかなる大陸も単独でこれらの挑戦に挑めない。欧州のみあるいは米国のみで対処することは不可能だ」と述べた。

 同氏は続けて、「我々の統一と団結を強め、強力な軍事及び政治の同盟を確保し、北京とロシアから脅かされる国際秩序を守るために、我々は今回の会議で野心に満ちた協定を制定する」と話した。

 ブリンケン氏は「私は米国を代表し、NATO との確固たる承諾を示すためにやってきた。環大西洋の社会平和、繁栄と安定の礎であるNATO が、かつてと同様に強力かつ有効的に今日の脅威に対応してくれることを願う」とNATO との連携を強める意向を示した。

 24日、ブリンケン氏はジョセップ・ボレル氏(欧州連合外務・安全保障政策上級代表)との合同声明で環大西洋パートナーシップの重要性を強調した。

 声明では「双方は共に協力・競争・制度の3つの方面にわたって中国共産党と関わっていることを認める」と述べ、また米国とEUは経済、人権、安全など多方面において協力する意を示した。

 バイデン政権の外交政策は概ねトランプ政権延長線上にある。22日、米国とEU、英国、カナダが合同で、新疆ウイグル族を含む少数民族の人権を踏みにじった、中国共産党関係者を制裁すると発表した。

 近日、ブリンケン氏は「環大西洋の国々は合同で、国際人権に違反しあるいは踏みにじった人々に、強いサインを出している。つまり我々は理念が一致する同盟国と協力して、更なる行動を取るのだ」と声明の中で述べた。

(翻訳・北条)