オーストラリアのニューサウスウェールズ州は洪水が発生した。(ツイッター動画のスクリーンショット)

 オーストラリアのニューサウスウェールズ州は19日から22日にかけて連日の大雨に見舞われ、沿岸部で広範囲にわたり洪水が発生し、州都シドニーの一部が水没した。被災地は約38もの地域に拡大し、深刻な被害を及ぼしている。現地政府関係者は今回の水害は1961年以来最大規模だと述べた。

 ロイター通信によると、過去3日間の持続的な降雨でニューサウスウェールズ州の河水が急増し、河床や道路に広範囲な被害が出た。当局は18,000人に避難指示を出せざるを得ず、学校も閉鎖を余儀なくされた。

 しかし、同州はちょうど1年前干ばつにより給水が制限されたあげく、未曾有の森林火災が発生した。

 科学者は、これは気候変動によるものだと考えており、オーストラリアで今後も極端な気候変動現象が頻繁に起こると予測している。

 政府関係者はニュースチャンネル「スカイニュースオーストラリア」に対し、洪水の危機が始まって以来、州緊急救援局(SES)には8,700件以上の救助要請が寄せられていると述べた。

 オーストラリア政府の発表によると、豪雨が東海岸を襲い続ける中、記録的な降雨量となった。シドニーの主要な飲料水を供給するワラガンバ・ダムは20日午後に満水に達し、シドニーの主要貯水池が大幅にオーバーフローしたのは30年ぶりだという。

(翻訳・徳永木里子)