「香港民主の女神」としても知られている周庭氏(右)(イメージ:パブリック・ドメイン)

 非営利シンクタンクであるグローバル公共政策研究所 (GPPi)が11日に発表した学問自由度指数(AFi)の評価報告によると、香港の学問自由度はDランクに下がり、ロシア、ベトナム、カンボジアより低いという。

 ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)の報道によると、ベルリンを拠点とするGPPiは、「研究及び学術の自由」「学術交流の自由」「大学の自治」「キャンパスの完成度」「学術及び文化表現の自由」の5つの指標で、世界各国や地域の「学問自由度」を評価している。香港は0.348ポイントにとどまり、過去5年間で0.15ポイント減点した6カ国のうちの1つとなり、ウガンダと同点で、ロシアの0.374ポイント、ベトナムの0.377ポイント、カンボジアの0.381ポイントよりもさらに低い。

 アジアでは、台湾と韓国がともにAランク、日本とシンガポールがそれぞれBランク、Cランクとなっている。

 一番評価が高いAランクは殆どヨーロッパの国々である。トップに立つベルギーとラトビアがともに0.97ポイント、それに次ぐのはイタリアの0.969ポイント、続いてオーストリア、ドイツ、スロバキアはともに0.966ポイント、さらにイギリスの0.915ポイント、アメリカの0.901ポイント、フランスの0.881ポイントなどは、全部Aランクである。

 同報告書の著者は、中国共産党が2020年に「香港版国家安全保障法」の実施を強行したことで、香港の学界への圧力が高まっていると指摘した。

(翻訳・徳永木里子)