フランスで最近、新型コロナウイルス(中共ウイルス、SARS-CoV-2)の新しい変異株が発見された。この変異ウイルスはPCR検査で検出できず、感染した8人は全員死亡した。
フランス政府は16日、北西部ブルターニュ地方の沿岸都市ランニオンの公立病院で新しい変異ウイルスが発見されたと発表した。
同変異ウィルスはPCR検出技術によってほぼ検出できないことが予備的な分析で分かった。ランニオン市で検出された変異ウイルスの8例のうち、7例はPCR検査が陰性で、感染者はいずれも新型コロナウイルス感染症(武漢肺炎、COVID-19)の典型的な症状を示していた。現在、感染した8人は全員死亡した。
フランスの感染症学者は「PCR検査で変異株を検出できないのは現在の技術的な問題、或いは鼻腔内に存在しないため検出できないかのどちらかである 」と説明した。
フランスの現地医療関係者によると、病院側は8人の患者に対してウイルス遺伝子の配列を調べたが、ウイルスのサンプリングが患者の死後に行われたため、新変異ウイルスと患者の死との直接的な関連性を判断することはまだできないという。
ブルターニュは現在、フランス国内で新型コロナウイルスの患者数が最も少ない地域の一つであるが、感染した患者から変異株が検出できないからなのかもしれないと考えられている。
今年の1月まで、世界中で確認された3種類の新型コロナウイルスの変異株は人類に対して脅威が大きく、それぞれ英国、南アフリカ、日本に現れた。その後、2月には、フィンランドで英国と南アフリカの変異株を融合した新たなウイルス株「Fin-796 H」が発見された。このウイルスは、新型コロナウイルスの進化の過程で知られているどのクレード(進化した生物群)にも属していないようで、WHOが承認したどのPCR検査でも検出できない。
フランスで発見されたばかりのこの新しい変異ウイルスが、新型コロナウイルスの検出とワクチン開発に、再び重大な課題を突きつけていることは間違いない。
(翻訳・藍彧)