長江流域は昨年大洪水に見舞われた後、稀な乾期に入った。最新のニュースによると、長江の武漢区間は底まで枯れ、河床が砂漠化しているという。
ラジオ・フリー・アジア15日の報道によると、全長約140キロの長江の武漢区間は、砂漠のような河床を車が走れるほど枯れており、魚などもとっくに姿を消しているという。ネットユーザーは、三峡ダムの貯水が多すぎるのではないかと推測した。
長江上流域の四川省宜賓市(ぎひんし)や中流域の湖北省荊州市(けいしゅうし)の河川区間でも低水位期間を迎えている。長江水文網が1月下旬に発表したデータによると、2021年1月29日現在、漢口水文観測所で監視測定された水位は14.56メートルで、2008年1月8日の歴史的な極値13.98メートルに近づき、142年の水文記録の中で稀な低水位となった。
「中国新聞網」1月下旬の報道によると、長江下流域の鄱陽湖(はようこ)流域の主要な支流である贛江(かんこう)が低水位期間に入った。贛江は江西省南昌地区の水位が下がり、河床が大きく露出し、さらに河床の中に両岸を結ぶ小道まで見えている。
この広い範囲で枯渇する直前、長江流域は「百年に一度」の水害に見舞われた。
近年、中国では異常気象が多発していることが各方面から注目されてきた。ドイツ在住の中国人水利専門家である王維洛氏がかつて大紀元時報に対し、中国は1949年以来、12万の貯水池を建設してきたが、洪水や災害は減少したのではなく、増加したと述べた。
「中国共産党は常に人間が自然に勝つと信じているが、自然の法則に逆らうという考え方は必然的に自然の懲罰を招くことになり、最大の犠牲者は庶民である」と同氏が述べた。
(翻訳・徳永木里子)