(NTDTV / Screenshot)
新唐人テレビによると、9月16日、米国に在住する黄万青さんがオーストラリア・シドニーで開催されている人体展示会を訪れ、展示されている人体標本の中に行方不明となった弟がいるかどうか確かめるため、主催側にDNA鑑定を求めた。黄万青さんの弟である黄雄さんは法輪功学習者であったが、15年前中国で行方不明となった。中国共産党政権による法輪功学習者への迫害、及び生きたままの良心の囚人に対する臓器狩りにもう一度焦点があてられている。
黄万青氏の弟である黄雄氏は15年前に中国で行方不明となった。当時彼は法輪功を修煉していたため、上海市の警察署に指名手配された。黄万青氏は、弟が中国共産党に殺害されたのち、遺体が展示用標本として防腐処理され世界中の人体展示会に展示されている可能性が高いとみている。そこで今回はシドニーに訪れ、展示されている遺体の身元を調査するようにオーストラリア警察に依頼するほか、DNA鑑定を行うことを求めている。
黄万青氏は
「人体展示会の写真を見る時、非常にショックを受けた。弟が展示されている遺体のなかにいるかもしれない。弟は15年間家族と連絡を絶ったが、殺害されたという理由しか考えられない」
「弟が彼の信仰のために拷問されて殺害され、その後商業用の展示品として使用されていると思うたびに、胸が刀でえぐられる感じがする」
「展示会社側が死亡者に関する事情、及び死亡者の自発的な献体同意書を提供できない場合は、展示されているすべての遺体及び臓器をDNA鑑定し、死亡者の身元を調査することを要求する」と述べた。
国際的に有名なカナダの人権弁護士デービット・マタス氏は数年にわたり、中国共産党による臓器狩りについての調査を実施し、
「中国で繁盛している人体防腐処理業界及び臓器移植業界は、違法に拘束された法輪功学習者及びその他少数民族等の良心の囚人を利用し、その遺体や臓器を利用している。こうして急速に発展する業界になったと考えられる」と指摘する。
「中国の臓器狩りに関して、移植が大量に行われているにもかかわらず、それらの移植用臓器の出どころに関して納得できる公式的な説明はない。これも我々が移植臓器の出どころは主に法輪功学習者等であると結論づけた一つの原因である。人体展示会に出展されている遺体も同様、それらの身元に関する合理的な説明はなされていないままである。」
「監禁されている法輪功学習者は、家族を守るために身元情報を提供しないことが知られている。故に彼らは刑務所で亡くなると、家族は彼らがどこにいるかを知らず、もちろん彼らの遺体を受け取る人もいない。」
展示会主催者が言う「引き取り手のない遺体」について、それらは中国共産党一党独裁の下に監禁された良心の囚人である可能性が高いとマタス氏は指摘する。「この人体展示会から、中国で秘密のうちに行われている虐殺の実態を垣間見ることができる。」と述べた。
臓器の強制摘出に反対する団体や新疆ウイグル団体も応援にやって来た。国連によると、中国共産党が百万人近いウイグル人を違法に監禁していることが確認でき、彼らも強制的に臓器狩りの状況に直面している。
オーストラリアのウイグル団体の主席であるマムティミン・アラ氏(Mamtimin Ala)は、「再教育キャンプや刑務所で殺害された一部のウイグル人は、遺体を家族に引き渡す時に傷跡を残していると発見された。つまり、彼らの臓器、特に腎臓が本人の意思に違反する状況で奪い取られてしまった」と述べた。
(翻訳・清水小桐)