全米記者クラブで演説を行うマイク・ポンペオ前国務長官(米国国務院動画のスクリーンショット)

 ポンペオ前米国務長官は1月、新型コロナウイルス(中共ウイルス、SARS-CoV-2)の状況報告書(Fact Sheet: Activity at the Wuhan Institute of Virology)を退任前に発表した。米国務省は同報告書を審査し、「報告書に記録されているデータが真実で、報告内容は正確な事実である」と結論づけた。

 米『ワシントン・ポスト』紙の報道によると、同報告書に記載されていることが事実であることに、米国務省から異議を唱える者はいないと、米国務省の高級幹部が述べた。

 ポンペオ氏は同報道を自身のツイッターでリツイートし、「バイデン政府さえ、武漢ウイルス研究所に関するトランプ政府の報告書を事実だと認め、疑う人がいない」と述べた。

 同報告書によると、新型コロナウイルス感染症(武漢肺炎、COVID-19)が爆発的に拡大する前に、武漢ウイルス研究所ではすでに数名の研究員に症状が現れ、新型コロナウイルスを発見したと、米国政府は信じている。しかし、中国共産党当局は新型コロナウイルス感染症の発生源に対する透明的かつ徹底的な調査を阻止した。

 また、武漢ウイルス研究所の研究員は長年にわたり、コロナウイルスに対し、「gain-of-function(遺伝子変異の結果,遺伝子産物が構造変化することによって,他の因子とのタンパク間相互作用が変化するなどして,生理状態ではみられない新しい機能を獲得すること)」に関する研究をしている。それに加え、中国軍も関連機密実験を行っている。

 同報告書はまた、2019年秋に武漢ウイルス研究所の研究員に新型コロナウイルス感染症の症状が現れたが、同研究所の上級研究員である石正麗が否認したことを疑問視した。

 前米国家安全保障問題担当大統領補佐官であるマシュー・ポッティンガー(Matthew Pottinger)氏は先日、フロリダ国際大学で行ったスピーチで、同報告書は、国務省、ホワイトハウス、保健福祉省及び情報界の高級幹部の審査と同意に基づいて公表されたと述べた。

 ポンペオ氏は1月、メディアの取材に応じた際に「武漢ウイルス研究所の不意な漏洩にせよ、中国共産党の故意な漏洩にせよ、中共ウイルスの発生源は間違いなく中国である」と述べた。

ポンペオ氏のツィッター:

(翻訳・常夏)