北国から来たシロフクロウが1月27日、米ニューヨークのセントラル・パークに飛来し、写真を撮る人を大勢集めました。シロフクロウがセントラル・パークに再び出現したのは130年ぶりでした。
米紙『ニューヨーク・ポスト』の報道によると、白と黒の羽毛が生えているシロフクロウは1月27日、ニューヨークのセントラル・パークに飛来し、緑の芝生の上に姿を現し、すぐさま注目を集めました。
野鳥財団法人(Wild Bird Fund)のリタ・マクマホン(Rita McMahon)さんは、「本当に一大事件だ」と言いました。野鳥好きのデビッド・バレット(David Barrett)さんも、珍しいシロフクロウの出現をカメラで撮影し、「セントラル・パークでは超珍しい出来事だ」とツイートで投稿しました。アメリカ自然史博物館の鳥類学者ポール・スウィート(Paul Sweet)さんも、「史料によると、セントラル・パークでシロフクロウが最後に目撃されたのは、今から130年前の1890年12月だった」とツイートで投稿しました。
このニュースを聞いて、シロフクロウを見ようとセントラル・パークに大勢な人々が集まったため、シロフクロウを怖がらせないように、セントラル・パークは警備員を派遣し現場を指揮していました。
『ハリー・ポッター』シリーズで、主人公のハリーに忠誠を尽くし、メッセンジャーを務めるほか、ハリーの身代わりに死の呪いを受けるまでしてくれた「ヘドウィグ」をよく覚えている人も多いでしょう。ヘドウィグがこのシロフクロウの一匹です。シロフクロウの睨み顔は可愛いですが、実はシロフクロウの頭は270度回転できます。頭が柔軟すぎて、逆に目が回らなくなってしまっています。
シロフクロウは、雪のように白い体から名付けられた大型の昼行性フクロウで、北極圏に生息しています。食料の少ない冬には、渡り鳥のように南下しますが、郊外や田舎部に滞在することが多く、都市部にはほとんど発見されませんでした。アラスカやアメリカ北西部、日本、韓国、北ヨーロッパなどの緯度の高い地域では、獲物を見つけやすい空港やビーチなどの平地で発見される可能性が高いとされています。シロフクロウは、主にネズミやリスなどの小型哺乳類を獲物とし、フクロウ類の中では珍しく日中でも活動する特徴があります。
シロフクロウは、寒さをしのぐために羽毛を密集させており、氷点下50度の極寒の中でも40度近くの体温を保つことができます。オスの羽毛は年をとるにつれて白くなるに対し、メスと若鳥は黒や褐色の細かいしま模様になります。
飼育下のシロフクロウの平均的な寿命は少なくとも35歳まで生きることができますが、野生での最長寿命はわずか9年です。シロフクロウはカナダを頻繁に訪れ、カナダのケベック州の州鳥でもあります。1986年のカナダ紙幣にもシロフクロウの画像が印刷されていました。現在、シロフクロウが広く分布しているカナダの州では、シロフクロウを保護するための規制が制定されており、全国的にシロフクロウを狩って殺すことが禁止されています。
Eventful day in Central Park with the arrival of a Snowy Owl! The crows kept a wary eye on the owl. So did a Cooper's Hawk which did several swoops over the owl and tried to ruffle it's feathers. But the owl stood it's ground. @BirdCentralPark #birdcp pic.twitter.com/nQ9UGlLyvD
— Suresh Easwar (@SEaswarNYC) January 27, 2021
(翻訳・玉竹)