新型コロナウイルス感染症(武漢肺炎、COVID-19)の患者を老人ホームに入れた米国州知事は、ニューヨーク州知事アンドリュー・クオモ氏だけではなかった。近日、米国メディアによると、ミシガン州、カリフォルニア州、ニュージャージー州とペンシルベニア州の州知事はそれぞれ昨年に、長期看護施設や老人ホームが同患者の入居を拒否できない措置を制定した。注目すべきなのは、これらの州知事はすべて民主党出身である。
上記の州知事は、増え続ける感染者を病院が収容し切れない心配を理由にしている。しかし、ウイルス感染者を免疫力と生命力が弱っている高齢者施設に入れさせた。ウイルスによる高齢者への破壊力と殺傷力は考慮範囲外のようであった。
ニューヨーク州で起きた、当該措置により老人ホームの高齢者が大量に死亡した事実は警鐘を鳴らしてくれた。
上記各州の新型コロナウイルス感染者に関する措置については以下の通りである。
ニューヨーク州
州知事クオモ氏は2020年3月25日に同州の老人ホームと長期看護施設に、PCR検査で陽性を示した市民を差別してはならないという指令を出した。命令ではないが、ニューヨーク州の老人ホームによると、同指令が5月に失効するまで、新型コロナウイルス陽性患者を受け入れなければならないことに等しい。
クオモ氏の事務所は老人ホーム入居者死亡データの改ざんが摘発されている。つまり、老人ホームから病院に搬送され、病院で死亡した入居者を「施設での死者数」に含めていなかったのである。知事付秘書のメリッサ・デローザ氏と民主党議員との電話会議の内容が漏らされたために、同事件が明らかになった。
ミシガン州
グレッチェン・ホイットマー州知事は2020年4月15日に、長期看護施設は新型コロナウイルスの検査結果によって入居あるいは再入居を禁止してはならないという指示を出した。同措置は3回改修され、2020年7月に廃止された。
カリフォルニア州
ギャビン・ニューサム州知事は2020年4月10日に、「臨床医師からの指示があれば、入院中あるいは他の看護施設で治療を受けている新型コロナウイルス感染者は長期看護施設に転入できる」という命令を出した。
ニュージャージー州
フィル・マーフィー州知事はヘルススペシャリストであるジュディス・ペルシキリ氏による、新型コロナウイルスの検査結果によって入院あるいは老人ホームの再入居を拒否してはならないという指示を許可した。
ペンシルベニア州
トム・ウルフ州知事は2020年3月に強制入院措置を制定し、看護施設は新たに入院する患者及び退院して容態が安定している患者の再入院を受け入れなければならないという強制入院措置を制定した。当該措置には「症状が落ち着いた新型コロナウイルス感染者も含まれている」と表明した。
(看中国記者・理翺/翻訳・北条)