武漢P4実験室(イメージ:Weibo)

 米共和党議員28人は23日、米保健福祉省(HHS)のクリスティ・グリム代理監察官に書簡を送り、アメリカ国立衛生研究所(NIH)による武漢ウイルス研究所への資金提供について「迅速かつ徹底的な調査」を求めた。

 複数の米メディアの報道によると、国立衛生研究所(NIH)は2015年以降、非営利団体エコヘルス・アライアンスに370万ドル(約4億円)の研究助成金を授与していたという。エコヘルス・アライアンスは当時、武漢ウイルス研究所と提携していたため、米国政府の370万ドルの助成金の一部はコウモリ・コロナウイルスを研究している武漢ウイルス研究所に流れた。

 議員たちはグリム代理監察官に、NIHがエコヘルス・アライアンスを通じて武漢ウイルス研究所に資金を提供した総額を調査するよう求めた。また、NIHの職員が新型コロナウイルス(中共ウイルス、SARS-CoV-2)発生時に、該団体や米国のスポンサーと通信して新型コロナウイルが武漢ウイルス研究所から流出した議論を、隠蔽して鎮めようとしたかどうか調査を求めている。

 書簡の中で、議員たちは、NIHのフランシス・コリンズ所長が「税金を武漢ウイルス研究所に密かに流していた」、「同研究所が危険なウイルス実験を行うのを助け、虚偽の言論を広める中で重要な役割を果たす同時に、新型コロナウイルスのパンデミックの中で自分たちの潜在的な役割を気にしなかった」と非難した。

 同書簡はまた、エコヘルス・アライアンスのピーター・ダザック会長が、新型コロナウイルスが武漢ウイルス研究所から流出したことについての調査を求める米国政府の呼びかけに反対していることを批判的に指摘していた。国防総省は、エコヘルス・アライアンスに資金を提供することで、武漢ウイルス研究所に資金を配分していたことも指摘していた。

 議員たちはさらに、「すべてのことを踏まえて、我々は、NIHやエコヘルス・アライアンス、武漢ウイルス研究所との関係、およびNIHが資金提供している武漢ウイルス研究所が新型コロナウイルス大流行を引き起こす可能性がある疑問に対し、NIHの対応を懸念している」と述べた。

 議員たちは、武漢ウイルス研究所は2024年までNIHからの追加資金提供を受ける資格があると述べていたが、ホワイトハウスのジェン・サキ報道官は同日の記者会見で、武漢ウイルス研究所は現在、米国の納税者からの資金提供を受けておらず、今後の資金提供も受けられないと主張した。

(翻訳・玉竹)