爆発が起きた古民家(ツイッター動画のスクリーンショット)

 23日朝、北京市西城区西絨線胡同1号にある古民家で爆発が起きた。当該地点は中国当局の権力中心である中南海正門に非常に近く、天安門にも近い。

 ツイッターのユーザーが投稿した動画によると、爆発によって古民家が倒壊したが、周りの住宅には影響していない。投稿した北京在住のユーザーによると、2人が救出され、容態が不明である。現在、新浪微博(シンランウェイボー)はすでに関連動画を削除し、「国是直通車」というアカウントが転載した50字未満の通報しか残っていない。

 情報量があまりにも少ないため、ネットユーザーは「情報が少なければ少ないほど事件が重大である」「友達のシェアを見た、家まで崩壊したんだ」「この場所は微妙だ、無事を祈る」「人民大会堂から1キロくらいしか離れていない」「天安門広場からわずかの距離」「場所が敏感すぎる」といったコメントを寄せた。

 西絨線胡同は北京の核地区に位置し、北京天安門と故宮の西にあり、清王朝康熙帝第24子誠恪親王の後継者の御宅を代表とする伝統建築が軒を連ねている。

 北京最上級のプライベートクラブ「中国会」も、かつて西絨線胡同に建っていた。中華様式の古代建築で、碧瓦(あおがわら)に赤い壁、石獅子が玄関の前に聳え立つ。「中国会」はお金があっても簡単に入れず、国内外著名な政治家、起業家、資本エリート、芸能人ばかりが出入りしているところである。20年間繫栄した「中国会」も2016年に取り壊された。

 西絨線胡同1号は中南海の新華門とわずか650メートルしか離れておらず、車で2分徒歩8分の場所にある。北京が全国人民代表大会と全国政治協商会議を控えたタイミングで、中南海及び天安門に近い場所で爆発が起きたことはかなり敏感である。

 同日午後、河北省唐山市玉田県古玉 でも爆発が発生した。現場は黄色い炎と濃煙に包まれ、近所住宅の壁にひびが入った。ネットユーザーによると爆発で2人が死亡したというが、公式メディアでは死傷者がいないとのこと。

 玉田県は北京から約80キロ離れており、2件の爆発の関連性はまだ確認されていない。

https://twitter.com/Michael90656953/status/1364073095124803584

(翻訳・北条)