北京市の人力車(イメージ:Pixabay CC0 1.0)

 中国共産党はこのほど、2021年中央委員会第1号文書を発表し、主に三農問題(農村、農業、農民)に関わり、「予定通り貧困撲滅の目標を全面的に達成した」という中国共産党の前回の発表に対して、5年間の「過渡期」の必要性を強調した。

 2月21日に発行されたタイトルが「農村振興の全面的推進と農業及び農村の現代化加速に関する中共中央と国務院の意見」という文書によると、貧困を脱却した県について、貧困脱却の日から5年間の過渡期を設けるという。

 昨年5月の第13期全国人民代表大会(全人代)第3回会議で国務院の李克強首相が2020年の経済目標を提案しなかったことや新型コロナウイルス(中共ウイルス、SARS-CoV-2)の影響を受けているにもかかわらず、当局は11月に貧困を撲滅し、「予定通り貧困撲滅の目標を全面的に達成した」と正式に発表することを堅持した。

 習近平氏は、貧困撲滅を予定通りに達成したと発表されたのとほぼ同時に、中央農村工作会議で貧困から脱却した県について、脱却の日から5年間の過渡期を設けることを提案した。

 希望の声は昨年7月、「中国共産党には貧困撲滅のための、4つの戦術がある。第一に、貧困撲滅の基準を全面的に引き下げること。第二に、貧困撲滅のデータを全面的に改竄すること。第三に、貧困を脱却するためにすべての人を慰問すること、つまり貧しい人にお金をあげること。第四に、貧困撲滅の捏造についての残酷に口封じすること」と 、中国共産党体制内の関係者の発言を引用した。

(翻訳・徳永木里子)