カナダの保守党党首エリン・オウトゥール氏(manningcentre, CC BY 2.0, via Wikimedia Commons)

 カナダの保守党党首エリン・オウトゥール氏は16日、中国共産党が新疆ウイグル自治区で 「ジェノサイド(集団大量虐殺)」に関与しているとして 、来年北京で開催予定の冬季五輪・パラリンピックの開催地変更をカナダ政府に求めた。

 ザ・カナディアンプレスによると、オトゥール氏は16日、オタワでの記者会見で、中国共産党はウイグル自治区で ジェノサイド(集団大量虐殺)を行っていると起訴され、香港人の人権をも弾圧し、さらにカナダ人の元外交官マイケル・コブリグ氏と実業家マイケル・スペーバー氏両氏を不当に拘束していることを踏まえて、カナダ政府は北京の冬季五輪に代表団を派遣すべきではないと表明した。

 オトゥール氏は、「カナダのスポーツチームが、国民の一部に対して集団大量虐殺を犯している政権によって開かれたオリンピックに参加することは、最も基本的な道徳原則に反する」と述べた。

 同氏は国際オリンピック委員会に来年冬季五輪開催地の変更を説得するよう、カナダのジャスティン・トルドー首相に促した。

 国連の専門家によると、中国共産党は100万人以上のウイグル人やカザフ人を強制収容所に投獄し、ウイグル自治区で不妊化政策を強制している。

 カナダ下院の国際人権委員会が昨年10月に提出した報告書によると、中国共産党によるウイグル人の不法拘束、ウイグル人への普遍的な監視、強制労働、ウイグル人女性への強制的な不妊手術は、ジェノサイドに該当することが明らかになった。

 トルドー首相は15日、「カナダオリンピック委員会、カナダパラリンピック委員会、国際オリンピック委員会は、2022年冬季五輪の開催地変更に関する各方面の要請を緊密に注目している」と回答した。

 2月上旬、カナダの5大政党の国会議員が2022年冬季五輪の開催地変更を求める公開状に署名した。

 2月3日、世界180の人権団体が各国政府に対し、北京で開催される2022年冬季五輪をボイコットするよう呼びかけた。

(翻訳・徳永木里子)

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