エコヘルス・アライアンス(EcoHealth Alliance)の責任者であるピーター・ダスザック(Peter Daszak)氏(ウェブページのスクリーンショット)

 エコヘルス・アライアンス(EcoHealth Alliance)の責任者であるピーター・ダスザック(Peter Daszak)氏は今回、中国に訪れて新型コロナウイルス(中共ウイルス、SARS-CoV-2)の起源を調査する専門家10人うちの一人である。仏紙ル・モンドは、ダスザック氏はエコヘルス・アライアンスの責任者だけでなく、中国科学院武漢ウイルス研究所(以下、武漢ウイルス研究所)と密接な協力関係があり、利益関係があると指摘した。

 ダスザック氏は過去15年間に、武漢ウイルス研究所との共同研究で20以上の論文を発表し、武漢ウイルス研究所のコウモリコロナウイルス研究に資金を提供してきた。同氏が率いているエコヘルス・アライアンスは米国国際開発庁(USAID)から資金援助を得て、海外での実験、特に武漢ウイルス研究所と共同で新型コロナウイルスへの研究を可能にした。彼は武漢ウイルス研究所との密接な関係を否定できないにもかかわらず、ル・モンドの質問に答えなかった。

 昨年2月、武漢ウイルス研究所からのウイルス流出について疑問視された後、一部の世界トップクラスのウイルス学者はすぐに権威ある医学誌「ランセット」で声明を発表し、武漢ウイルス研究所の石正麗研究員のために弁解し、「新型コロナウイルスが自然界からのものではないという陰謀論を断固として非難する」と述べ、研究所からウイルス流出事故が発生した可能性を排除した。それ以降、ウイルスが実験室での事故に由来したかどうかについての議論は禁忌となった。ダスザック氏は同声明文の筆頭執筆者である。仏紙ル・モンドと仏誌ル・ポワンによると、ダスザック氏は署名の際、中国との利益関係の疑惑を避けるため、自分の名前を4位につけたという。

 ラトガーズ大学のバイオセーフティ専門家リチャード・H・エブライト氏は、ダスザック氏は武漢ウイルス研究所と利益関係があるため、調査する資格がないと主張した。「ダスザック氏は武漢ウイルス研究所と契約しており、USAIDから2億ドル、米国国立衛生研究所(NIH)から700万ドルの研究資金を受け取っていた。同氏は調査されるべき武漢ウイルス研究所のプロジェクトの共同研究者であり、彼自身が調査を受けるべきだ」

(翻訳・徳永木里子)

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