アメリカ上院議場(United States Senate, Public domain, via Wikimedia Commons)

 米上院で9日(火)、ドナルド・トランプ前大統領への弾劾裁判が賛成多数で可決された。数時間の公聴会を経て、上院は退任した大統領を弾劾することが合憲かどうかについて投票を行った結果、56票対44票で多数決となり、そのうち6名の共和党議員が賛成に投票したした。

 6名の共和党上院議員はそれぞれスーザン・コリンズ氏(メイン州)、リーサ・マーカウスキー氏(アラスカ州)、ミット・ロムニー氏(ユタ州)、ベン・サス氏(ネブラスカ州)、パット・トゥーミー 氏(ペンシルベニア州)、ビル・カシディー氏(ルイジアナ州)である。

 弾劾裁判公聴会は来週まで続く見込み。2月10日から、民主党議員とトランプ氏弁護団双方はそれぞれ最長16時間の弁論を行うことができる。毎日の弁論時間は8時間を超えてはならない。その後、上院議員の質疑応答が行われる。

 弾劾裁判において、下院が公開した動画では1月6日の連邦議会議事堂に突入した抗議者の最も暴力的で、混乱した場面を捉えた写真とトランプ氏の発言を織り交ぜながら、トランプ氏と連邦議会議事堂襲撃事件を関連付けようとした。

 トランプ氏の弁護士は、民主党はすでに大統領ではないトランプ氏を審判する権利がなく、トランプ氏に連邦議会議事堂襲撃事件の責任を取らせるべきではないと主張した。

 弾劾裁判公聴会が始まる前に、トランプ氏の弁護士は声明で、民主党議員はトランプ氏の発言を歪曲していると非難し、弾劾は政治的な利益を求めるためだと述べた。

 弾劾法案の可決には17名の共和党上院議員の支持が必要であるが、現在大多数の共和党議員は弾劾に反対している。

(翻訳・北条)

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