7日、ミャンマーの最大都市ヤンゴンの街頭に数万人の市民が集まり、軍事クーデターに抗議し、実質的な指導者であるアウンサンスーチー氏の釈放を要求した。これは、2007年に数千人の仏教僧侶が軍事政権に反対してデモを行った「サフラン革命」以来、ミャンマー最大規模のデモだと、BBCが報じた。AFP通信によると、ヤンゴンでのデモ参加者数は10万人に上るとの推計もあり、他の十数以上の町や村でもデモが行われているという。
AFP通信によると、ヤンゴンのデモ隊は、アウンサンスーチー氏の政党「国民民主連盟(NLD)」を象徴する赤いトップスを着て赤い風船を持ち、「軍事独裁はいらない、民主主義が欲しい」などのスローガンを唱え、「ミャンマーに正義を」、「我々の投票を尊重せよ」と書かれた横断幕やプラカードを掲げていたという。昨年のタイでの親民主化デモで抵抗のシンボルとなった映画「ハンガー・ゲーム」に触発されて、多くの人が3本指のジェスチャーをした。
「この軍事クーデターを完全に軽蔑しているし、弾圧は怖くない。スーチーママ(アウンサンスーチー氏)が自由になるまで毎日参加する」と20歳の大学生ジプチョさんが語った。
18歳の経済学部の学生イエチョさんは、「最後まで戦う。軍事独裁を終わらせれば、次の世代は民主主義を享受できる」と話した。
ミャンマーの首都ネピドーと第二都市マンダレーでも、小規模な抗議活動が見られた。フェイスブックのライブ映像には、ミャンマー警察がデモ隊を分散させようとした際、銃声が響き、銃を持った制服姿の警察官が約200人のデモ隊に向かって突進した。写真には、ゴム弾と思われるもので負傷した抗議者が多数写っている。第三都市のモーラミャインからも銃声が響いたが、けが人はいなかった。
ミャンマー軍は6日、全国のネットワークの遮断を命じた。ネットワークの状況を追跡する組織「NetBlocks」によると、ミャンマーのネットワークは7日、一部復旧し、現地時間午後2時から、通常の5割程度の接続が回復したが、フェイスブックやツイッターなどのSNSはブロックされたままだったという。
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(翻訳・柳生和樹)
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