中国の伝統的な民間芸術・剪紙(zhengjian.org/似玉)

 まもなく、旧正月です。今年の旧正月は2月12日(金)です。

 旧正月とは、旧暦のお正月のことです。旧暦の元日は、古代中国では「元旦」、「正旦」と呼ばれ、新しい一年の始まりとされています。明王朝から、旧正月は元日から15日の元宵節(げんしょうせつ)まで、地域によっては元日を含めた1か月間、祝賀ムードです。

 新年を迎える臘月(旧暦12月)の数日のカウントダウンは、一番忙しい時です。23日のかまど神への祭りを始め、24日は大掃除、25日は食材の支度、26日はお肉の調理、27日は鶏の調理、28日は麺類の支度、29日は御餅や饅頭の調理まで一通りやり終えて、大晦日に家族団らんします。旧正月では爆竹を鳴らしたり、餃子を作ったりします。

餃子(Nature42, CC0, via Wikimedia Commons)

 元日を過ぎると、新しい一年が始まり、期待と祝福も湧き上がります。賑やかな新年には、特別に素晴らしいと感じるひと時がいくつかあります。

 まずは、大晦日の食卓です。何も深く考えず、もめごとも決してしないことです。大晦日の食卓では、家族みんなでワイワイ、思う存分に楽しく食べたり飲んだりします。このような幸せなひと時が永遠に続いてほしいものです。家族はいつまでも、私たちが生きていく上での支えです。

 もう一つ素晴らしいひと時は、爆竹の音や人々の祝う声から少し離れて、長年会っていない、連絡も頻繁ではない友達に、お祝いの言葉を贈る時です。普段はまめに連絡していなくても、常に心の中にいて、自分のことを一番理解してくれる友達がいます。たまに投稿されるタイムラインでお互いの近況がわかり、特にコメントもしませんが、元日のお祝いのメッセージに、「一年お疲れ様」、「来年もよろしく」、「お互い頑張ろう」など、遠方にいる親友に贈る最高の言葉になります。

爆竹(ばくちく)を遊んでいる子供(北京・頤和園の回廊絵画)(shizhao, CC BY-SA 2.0, via Wikimedia Commons)

 そして最後は、眉間にしわを寄せながら、新しい一年をどう過ごすかを考える時です。過去のすべての葛藤や軋轢を切り捨て、これから行く道をしっかり見定めて、前進する時です。落ち着き、自律、専念、熟考と慎重は、来る年のキーワードになり、怠惰と恐怖を切り捨てるべきです。

 新しい一年に、新たな出発、未知の道のりに歩み出します。今、私たちは歴史上、最も重要な時代を見届ける特等席にいます。日々発展する科学技術は私たちの認知を改め、続出する新しいアイデアは私たちの思考を革命していきます。古い時代とともに淘汰されるのか、それとも新しい時代を駆けるのか、どちらを選ぶかは、深く考えてから第一歩を踏み出す新しい一年の始まりです。

 新年、明けましておめでとうございます!

(文・金蓮/翻訳・常夏)

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