ジョー・バイデン大統領(Gage Skidmore from Surprise, AZ, United States of America, CC BY-SA 2.0, via Wikimedia Commons)

 バイデン大統領は2月4日、就任後初めて国務省で外交政策に関する演説を行った。中国について、米国の最大な競争相手と称したが、協力することで米国の利益になるため、喜んで協力すると述べた。

 バイデン氏は演説で、「我々の繁栄、安全保障、民主主義の価値観に挑戦する最も厳しい競争相手である中国に直接対応する。また、米国は中国がもたらした経済的弊害に直面し、中国の強制的な行動に反対しながら、中国の人権、知的財産権、世界統治に対する侵略に反撃する。その一方で、北京と協力したいと思っており、それが米国の利益になるからだ」と述べた。

 さらに、米国の新政権は、米国と競争しようとする中国の野心や、米国の民主主義に挑戦しようとするロシアの試みにも対処しなければならないと述べた。

 1月20日に就任して以来、バイデン氏は中国共産党に対する態度を明らかにしていなかった。ホワイトハウスの報道官は25日の記者会見で、中国共産党は米国にとって明確な課題であるが、バイデン政権は忍耐の方針で対応すると述べた。

 アントニー・ブリンケン国務長官は、公聴会で上院議員に対し、中国共産党に対してより強硬な態度を取ったトランプ前大統領が正しいと考えていると語った。

 バイデン政権の国家安全保障会議のメンバーであるジョン・ケリー元国務長官とインド太平洋調整官のカート・キャンベル氏は、中国問題について全く異なる認識を持っている、とウォール・ストリート・ジャーナルが2月3日に報じた。ケリー氏は気候問題で中国と協力しようとしているが、キャンベル氏はホワイトハウスが中国共産党に対し強く反撃することを望んでいるという。

 同紙は、国家安全保障会議のメンバーの意思の不一致が、バイデン政権の対中政策に分岐を生じ、その結果、北京に利用される可能性が高いと分析した。

(翻訳・藍彧)

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