旧正月が近づくにつれ、中国当局は旧正月中に、帰省者に少なくとも3回のPCR検査をしなければならないという新たな規制を導入した。新規制を発表してから、多くのPCR検査所で長蛇の列ができるようになった。新規制はバイオテクノロジー企業に数千億元もの利益をもたらした。
中国国家衛生健康委員会(日本の厚生省に相当)は20日、旧正月の帰省者には7日間のPCR検査の陰性証明書を持つこと要求し、帰省後の7日目と14日目には再度PCR検査を行うことを義務付ける新たな規定を発表した。1月28日から3月8日まで実施するという。
政策施行後、大勢の出稼ぎの人々が検査機関を探し始めた。中国のインターネットフォーラムでは、多くのネットユーザーが相互にPCR検査をどこで受けられるかを尋ね合っている。アリペイでPCR検査を予約する人もいたが、複数のPCR検査機関に予約が殺到し、すでに2月末まで埋まっている。香港メディアの報道によると、PCR検査を受けようとする人が急増したため、登録・予約サイトのシステムがすぐにクラッシュし、PCR検査を必要とする人は現場で受付に並ばなければならないという。
当局の新規制により、PCR検査設備、試薬、検査サービスを運営するバイオテクノロジー企業の利益も急増している。『南方人物週刊』によると、今年の旧正月に帰省する人は約3億人で、PCR検査の需要は全体で約10億人近くになるという。中国メディアは以前、1回の検査費用が75元(約1220円)や、120元(約1950円)から180元(約2930円)までとなっており、PCR検査費用は各市では統一されていないと報じた。一回のPCR検査費用が120元だとすると、3億人が帰省した場合は、PCR検査の費用は数千億元にもなる。
(翻訳・徳永木里子)
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