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 中国の華大基因(BGI)グループは中共ウイルス(新型コロナウイルス、SARS-CoV-2)が流行り始めた頃、米国に中共ウイルス検査実験室を設立することを提案した。当時米国の諜報組織高官は、「中国共産党は米国人のDNA収集を試みている」と異例の警告をした。華大基因グループは、中共の支配下にあるバイオテクノロジー界の「華為」と呼ばれている。

 CBSニュースによると、世界最大のバイオテクノロジー企業として知られている華大基因グループは、ワシントンD.C.、ニューヨーク、カリフォルニアなど6つの州にウイルス検査実験室を設立して運営することを提案した。ビル・エヴァニナ国家防諜安全保障センター長は各州に「外国はCOVID-19実験から生体認証情報を収集、保存、利用できる」と警告し、これは国家安全保障への脅威だと述べた。

 エヴァニナ氏の警告が功をなしたのか、結果、華大基因グループの提案を受け入れる州はいなかった。

 エヴァニナ氏によると、華大基因グループは中国人民解放軍と密接な関係にある。「これは中国共産党の邪悪さを示しており、中共ウイルスという世界的な危機を利用しようとしている。私たちはすべてのアメリカ人だけでなく、病院、協会、診療所にもアドバイスをしている。華大基因グループが中国企業であり、データの保存先がどこにあるかを知る必要がある。」

 エヴァニナ氏は、生物学的データの制御が医療サービスの完全な制御につながる可能性についても懸念している。実際にはすでに小規模で起こっている。米国は、中国共産党が提供する伝染病に対する個人防護装(PPE)にほぼ完全に依存している。元生化学者で現在FBI捜査官のエドワード・ユー氏は未来はもっと悪くなるかもしれないと心配している。彼は「未来のすべての薬、ワクチンなどが外国のものに完全に依存していると気付いたらどうなるだろう。目覚めなければ、私たちはただのサプリメント中毒者になり、中国共産党がその推進者だということに気づく日が来るだろう」と述べた。

 米国成人の8割が中国共産党に個人情報を盗まれた

 中国のハッカーはアメリカのホテル、ヘルスケア会社、信用報告局やアメリカ政府のデータベースに侵入している。エヴァニナ氏によると、米国の成人の80%が中国共産党によって個人情報が盗まれたと推定する。「過去5年間に5,6社のヘルスケア会社がすでに中国共産国によって浸透、流出、ハッキングされている」

 昨年12月、ジョン・ラトクリフ国家情報局長は、中国共産党に盗まれた技術とデータの流出は、米国の国家安全保障の最大の脅威だと警告した。

 エヴァニナ氏によると、中国企業は米国のバイオテクノロジー企業に投資しており、その中には健康データと技術を得るための会社もあるという。同社のウェブサイトには、米国の病院やバイオテクノロジー企業との協力関係が進展していると書かれている。

 米軍は最近、すべての軍人に一般向け「血縁テスト」を使用しないよう警告した。これらの遺伝子検査はほとんど規制されておらず、個人情報や遺伝子情報を暴露する可能性がある。外部で遺伝子情報が利用されている。

 華大基因グループ、バイオテクノロジー界の「華為」

 華大基因グループは、中国共産党の支配下にあるバイオテクノロジー界の「華為」と見られている。

 また、アジア最大の臓器移植センターである天津市第一センター病院と緊密に連携しており、当院は「追查国際」組織によって、法輪功学習者の臓器を生きたまま摘出した疑いで告発された。

 天津市第一中心病院移植センター主任の宋文利氏は、電話調査録音で、臓器移植のドナーに法輪功学習者が含まれることを自ら認めた。

 2018年、当院の鄭虹副院長と華大基因グループの徐訊最高経営責任者は、「国家遺伝子バンク(臓器移植サンプルバンク)」を建築し、影響力のある臓器移植サンプルバンクを構築すると発表した。

 豪戦略政策研究所の報告によると、華大基因グループは中国の「国家遺伝子バンク」を建築し、新疆で事業を展開している。

 米国のヒューマン・ライツ・ウォッチは2017年、中共が新疆の人々のDNAなどの生物学的データを収集していることを明らかにした。また、元新疆の医師Enver Tohti Bughda氏は同年、中国共産党が長期的に新疆で臓器を採取していることをメディアに明らかにした。華大基因グループの子会社は、新疆でウイグル族の遺伝子情報を収集していたとして、米国から制裁対象になったことがある。

 2020年8月、香港政府は全民的な核酸検査を実施しようと試み、プロジェクトを華大基因グループの子会社である華昇診断センターを含む3つの中国資本検査機関に許可し、香港人の懸念を引き起こした。一部の香港市民運動家は、これらの機関がDNAデータを北京に渡したのではないかと疑っている。

(翻訳・柳生和樹)

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