米大統領就任式(whitehouse.gov, CC BY 3.0, via Wikimedia Commons)

 2021年1月20日はバイデン氏が宣誓して大統領就任式が行われた日です。FOXニュースは米国歴史上稀な大統領就任式を取り上げ、今回の就任式は特に歴史に残る異常な就任式となりました。

 1、米国第40代大統領ロナルド・レーガン

 レーガン氏の2期大統領就任式の時、強い寒気団がワシントンD.C.を襲いかかり、気温がマイナス18度となりました。冷たい風により、体感温度はマイナス28度です。室外で式典が行われる場合、5から10分内で体の露出部が凍え、式典に参加されるすべての人に生命安全の危惧があると専門家が警告したため、大統領就任式が室内で行われました。

 当時のマーチングバンド服装デザイナーのドナ・ベイリーさんは「室内に変更されなかったら、マーチングバンドのトランペット奏者は間違いなく唇の皮が剥げてしまったでしょう」と語りました。

 2、米国第30代大統領カルビン・クーリッジ

 米大統領の就任式は通常昼間に行われます。しかし、当時副大統領だったクーリッジ氏は休暇中だったため、ウォレン・ハーディング元大統領が亡くなった知らせを受けて、急遽バーモント州にある自宅で、1923年8月4日の午前2時30分に、公証人である父ジョージ・クーリッジの元、自宅の聖書に手を当てて大統領になる宣誓を行いました。

 「誰も私が式の司会を務められないなんて言ってませんでした!」とクーリッジ氏のお父さんは振り返りました。

 3、米国第34代大統領ドワイト・D・アイゼンハワー

 1953年1月20日、アイゼンハワー氏が就任式のパレードを行っている時、モンティ・モンタナというカウボーイが投げ縄を披露したいと申し出ました。アイゼンハワー氏はその投げ縄の対象になることを快諾しました。当時AP通信は「アイゼンハワー氏は親切に立ち上がりました。そのカウボーイは2回目の投げ縄が450メートル離れたところからアイゼンハワー氏の肩にかかりました。現場は歓声で沸き立ちました」と記事で書かれています。

 「シークレットサービスの方に撃たれなくてよかった」とモンタナ氏が振り返りました。

 4、米国第9代大統領ウィリアム・ハリソン

 ハリソン氏の就任日はたった12度で、彼は上着無しで、雨の中1時間40分という記録的なスピーチをおこないました。その後着替えずにパレードを行い、室外で数時間も人々と話したあと風邪をひいてしまいました。さらに肺炎へと悪化して、就任してわずか31日で病死、米国史上最短の大統領となりました。

 5、米国第46代大統領ジョー・バイデン氏

 バイデン氏の就任式の異常な点は3つありました。1つは最高レベルの警戒です。就任式前、米国で2万5千名の州兵が集められ、厳戒体制となりました。連邦議会議事堂付近は堅い鉄の柵で囲まれ、全ての交差点に警察がスタンバイし、ホワイトハウスからリンカーン記念堂までが制限区域となり、交通規制や地下鉄駅の封鎖が行われました。

 もう一つの点は観客数が非常に少なかったことです。政界要人や有名人しか出席せず、一般観客がいませんでした。オンラインでの放送は2万回弱の視聴回数、アンライクがいいねよりも倍以上となりました。三つ目は、ウイルスの関係ですべての人がマスクをつけていたことです。

(翻訳・北条)

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