バイデン氏は就任初日に、パリ協定や世界保健機関(WHO)への復帰、米メキシコ国境の壁の建設中止など、トランプ前大統領の複数の主要な行政措置を直接覆す15の行政命令と2つの行政措置を含む17の行政措置に署名したと、米メディアが報じた。
21日にバイデン大統領が署名した一連の新政策は下記の通りである。
COVID-19への対策
「100日間マスク・チャレンジ」を開始し、連邦のビル・土地・職員・請負業者に、全国的にマスクの着用とソーシャルディスタンスの義務化。
オバマ時代の世界保健安全保障・生物防衛庁長官という職位を復活させた。
世界保健機関(WHO)への復帰。
立ち退きと住宅ローンの差し押さえの禁止を少なくとも3月31日まで延長。
学生ローンの支払いの一時停止は9月30日まで延長。
環境
トランプ氏が脱退した「パリ協定」への復帰。発効までに30日間必要。
キーストーンXLパイプラインの建設を中止し、国立野生生物保護区での石油・ガス開発を中止。バイデン氏の気候アドバイザーであるジーナ・マッカーシー氏によると、バイデン政権はトランプ政権が署名した100件の大統領声明や覚書、許可証が環境に有害であると考えているため、取り下げるか、やり直すとのこと。
自動車の燃料排出基準の改正。
キーストーン逕路を効果的に排除する許可を撤回した。バイデン政権がトランプ政権の2020年の決定を覆し、ユタ州のベアーズ・イヤーズ国定公園とグランド・ステアーズ・エスカランテ国定公園、ニューイングランド州の北東部キャニオンズ国定公園とシーマウント国定公園での土地開発を許可した。これらの国定史跡は野生動物のために保留されていた。
人権
連邦政府を通じて人種平等を促進する行動。
ホワイトハウスのウェブサイトによると、トランプ政権時にできたナショナリズムからアメリカの歴史を教える「1776委員会」が廃止され、同日に同委員会の紹介ページが消された。
米国の国勢調査における非国民数を再度計算する。これは、トランプ氏が2020年7月に出した「不法滞在のアメリカ人をカウントしない」という命令を覆すもので、連邦政府の資金配分や連邦代表権に影響を与えることになる。
性的指向や性自認を理由とした職場での差別の防止。
若年移民を保護する「ドリーマー」計画の再開。
「難民入国禁止令」(正式に「テロリストの入国からアメリカ合衆国を守る大統領令」の終了。
トランプ氏が注目する移民税関執行局(ICE)の逮捕要点を変更した。この執行命令は、トランプ氏が2017年に就任して最初の週に行った変更を廃止し、内部の移民取締りをより厳しくするものである。
国境の壁建設を中止。バイデン氏はトランプ政権が発動した国家緊急事態宣言を破棄した。長年アメリカに住んでいるリベリア人が長く滞在できるようになり、彼らの「執行猶予出国」は、2022年6月30日まで、さらに1年間延長された。
(看中国記者・肖然/翻訳・藍彧)
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