中国に関する連邦議会・行政府委員会(CECC)は1月14日、「2020年人権報告書」を発表した。中国共産党(以下、中共)が新疆ウイグル自治区で「大量虐殺を行った可能性がある」とする新たな証拠や、法輪功への迫害を続けていることを明らかにした。
ボイス・オブ・アメリカによると、373ページに及ぶ報告書は、過去1年間に中共が行った前例のない一連の人権侵害と自由への弾圧を列挙し、特に香港と新疆ウイグル自治区での弾圧が甚だしい。
報告書によると、中共当局は、検閲や脅迫、基本的権利を行使する個人の恣意的な逮捕・投獄など、中国社会に対する弾圧行為を激化させている。最も顕著なのは新疆ウイグル自治区であり、人道に対する罪、ひいては集団殺害が起きていることを示す新たな証拠があるとしている。
報告書は、現在、180万人ものウイグル人、カザフ人、キルギス人、ホイ人などの少数民族が、不法集団収容所に恣意的に収容され、強制労働、拷問、政治的教化などの迫害行為に直面していることに言及した。
また、中共による法輪功への迫害が続いていることも明らかにしている。明慧網の報道による、「2019年に96人の法輪功学習者が迫害を受け死に至り、774人が死刑判決を受け、2020年の第1四半期には、6人の法輪功学習者が拘留中に迫害されて死亡した。さらに11人が虐待を受けて釈放後に死亡した」を引用している。報告書は「BMC Medical Ethics」を引用し、中共が臓器提供の数字を改ざんし、人の臓器を強制的に摘出し続けていることを明らかにした。
委員長のジム・マクガバン下院議員は声明の中で、過去1年間に中国で行われた人権と法の支配を崩壊させる衝撃的で前例のない行動を受け、米国は引き続き中国の人々と共に立ち、中共当局の人権侵害への一致した対応で世界をリードしていかなければならないと述べた。
共和党のマルコ・ルビオ上院議員は「この報告書は、中共の無節操な権力行使の恐ろしい代償と、なぜ私たちは中国人民を支援しなければならないのかを改めて示している」と述べた。
CECCの報告書は、新疆ウイグル自治区で起きていることがジェノサイドに該当するかどうかを正式に判断するよう米政権に求めている。
(看中国記者・肖然/翻訳・北条)
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