全米記者クラブで演説を行うマイク・ポンペオ国務長官(米国国務院動画のスクリーンショット)

 1月19日、トランプ政権の任期終了を控えた前日、ポンペオ国務長官は、中国共産党が新疆ウイグル自治区でナチスの犯罪に匹敵する「人道に対する罪」を犯し続けているとの公式声明を発表した。

 ポンペオ氏は、関連事実を慎重に検討した結果、中国政府が中国共産党の直接指導と支配下にあり、少なくとも2017年3月から新疆地方のイスラム教徒であるウィグル族やその他の少数民族に対して大量虐殺を行っており、現在も継続しているとの結論に至ったと強調した。

 このような声明をしたのはアメリカが最初である。米メディア「アクシオス」によると、米政府高官は他国も追随する可能性が高いと見ている。

 ガーディアン紙によると、政権交代の最後の数週間で主要な政策を後継者に任せるのは、米国の政権では一般的である。2024年の大統領選に出馬すると大きく報じられているポンペオ氏は、常識を打ち破り、就任最後の日にこの重大発表することを選んだ。

 国務省は同日、バイデン氏が国務長官に指名したブリンケン氏が上院の確認公聴会で「この発言に同意する」と発言したことを受け、声明を発表した。

 ポンペオ氏は声明の中で、「私は、中国共産党の指導と支配下にある中華人民共和国が、新疆ウイグル族のイスラム教徒や他の少数民族、宗教団体に対して大量虐殺を行ったと確認した。今もなお大量虐殺が続いているだろう。中国共産主義国家が組織的にウイグル人を破壊しようとしているのを目の当たりにしている」と述べた。

 声明はまた、中国共産党が人道に対する犯罪を犯したことを非難した。「恣意的な投獄、100万人以上の市民の個人的自由の剥奪、強制不妊手術、多数の被抑留者の拷問、強制労働、及び宗教・表現・移動の自由の制限などを含む犯罪は現在も続いている」

 企業リスクを評価する機関「ストラテジー・リスク」の創設者アイザック・ストーン・フィッシュ氏は、「米国政府は、北京がウイグル人に対して大量虐殺を行っているという、私たちの多くがすでに知っていたことを言った。長い間中国共産党との連携でその悪行を助長したウォール街やハリウッドのコストが増えることになることを期待する」と述べた。

(翻訳・北条)

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