(Telegram Messenger LLP, Public domain, via Wikimedia Commons)

 多くのネットユーザーが、ツイッターやフェイスブックなどのソーシャルメディアで言論の自由がブロックされることに不満を感じ「ソーシャルメディア移民」を決意し、トランプ大統領のツイッターアカウントが永久凍結された後、言論の自由に余裕のある一部のソーシャルメディアアプリのダウンロード数が急増している。テレグラム (Telegram)は米国のダウンロードのランキングで2位に急上昇し、ミウィ(MeWe)は72時間で100万人の新規ユーザーが登録し、世界でダウンロード数が急増している。

テレグラムが米国のダウンロードのランキングで2位

 1月6日の米議会突入事件後、トランプ氏のツイッターアカウントが永久停止され、さらに言論の自由度が高いパーラー(Parler)も、グーグルとアップルというテクノロジー企業2社のアプリストアから強制的に削除された。パーラーのサーバーサービスを提供していたアマゾンウェブサービスまでもシャットダウンされた。

 この動きは多くのネットユーザーやトランプ支持者の不快感を呼び、「ソーシャルメディア移民」、「テレグラムやミウィなどのソーシャルメディアに移りたい」という声があがった。

 1月6日の米議会突入事件後、トランプ氏の支持者はパーラーに移行した。しかし、米テクノロジー大手数社が手を組んで保守的なソーシャルプラットフォーム「パーラー」をブロックした結果、多くのトランプ氏の支持者がロシア由来のテレグラムを利用するようになり、現在、米国のダウンロードのランキングで2位に躍り出ている。

 市場調査会社のセンサータワーによると、米国では1月6日から10日までにテレグラムが54万5000回以上ダウンロードされており、先週の約3倍のダウンロード数となっている。

 ロシアの起業家パーヴェル・ドゥーロフ氏が開発した「テレグラム」は2013年に発売され、秘密性の高さとセキュリティの高さから旧ソ連やイランの人々に人気を博している。香港民主化デモが勃発した時、多くの人がテレグラムで情報のやり取りをしていた。現在、テレグラムは全世界で約5億人のユーザーを抱えており、将来10億人以上のユーザーが増えると予想される。

ミウィは世界でダウンロード数は急増し、72時間で100万人の新規ユーザー登録

 アプトピア(Apptopia)のデータによると、2012年5月にサービスを開始した「ミウィ」は、全世界で1600万回以上のダウンロードを記録している、とブログ「テッククランチ」(TechCrunch)が1月12日に報道した。

 1月6日以降、ミウィは世界でダウンロード数が急増し、72時間で100万人の新規ユーザーが登録した。新規ユーザーの大部分は米国からのもので、約14万3000件となっている。主にパーラーからミウィに 「乗り換えた 」新規ユーザーである。

 1月9日から10日まで、ミウィは全米で11万200回以上の新規ダウンロードを記録している。 同社はTechCrunchに、過去72時間で100万人の新規ユーザーが登録しており、現在は1時間に2万人以上の新規ユーザーが増加していると語った。

(翻訳・徳永木里子)

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