ご飯を食べるとき以外は、部屋に籠もりっぱなし。食卓であっても食べ終わったら「ごちそうさま」と、言ってそそくさと部屋に戻ってしまう。親子のコミュニケーションが大変少ない…このような風景は、現代の日本人でよく見られるのではないでしょうか?

 中国儒教の基本的政治観に、「修身斉家治国平天下」という言葉があります。この意味は「天下を治めるには、まず自分の行いを正しくし、次に家庭をととのえ、次に国家を治め、そして天下を平和にすべきである」というものです。

 また、親子の関係が淡々としている人は信用できない、身近な人も大切にできない人は信用できない、と中国人は考えます。

 中国の伝統文化から家庭を円満にする智慧を学ぶことができます。中国人は大晦日の夜、家族総出で餃子を作る風習があり、これは年越しの定番風景となっており、餃子なしでは年越しにはならないほどです。

 小麦粉で作った餃子の皮は乾燥する前に包む必要があるため、家族の共同作業が必須となります。家族が年越しに集まって、共同作業をする中でコミュニケーションを取ることができます。

 また、餃子の形は昔の銀で作ったお金の「元宝」と似ているため、新しい1年を豊かに生活できるように、餃子にその願いが込められたとも言われています。

 北国で愛されている三鮮餃子(肉、エビ、野菜)を紹介いたします。

https://youtu.be/niZ4N2cNcGU

作るポイント

①水餃子は厚めの皮がもちもちして美味しいので皮から作る。

②餃子を鍋に入れ、沸騰してきたら、何度か水を入れる。(くっつかないようにするため)

(映像/文・吉村 作驕)