(イメージ:パブリック・ドメイン)

 米国のトランプ大統領は13日、ニューヨーク州のフォート・ドラム(Fort Drum)陸軍基地にて2019会計年度の国防権限法(NDAA)案に署名した。昨今脅威を増す中国共産党政権に対処すべく、この法案には台湾との防衛関係を強化し軍事面で支えるとの内容や、米軍装備のアップデートが盛り込まれている。中央通信社が報じた。

トランプ氏:国防権限法は米軍にとって重要な投資である
 国防権限法は米国と台湾の防衛上の連携を強化し、台湾の軍事力を強化するのみならず、米国と台湾の共同訓練や武器販売及び軍高層部の相互交流を促進するものだ。米国議会は膨張を続ける中国共産党政権を念頭に、米国国防総省は米台軍事演習を推進すべきだと示唆した。

 トランプ氏は、「国防権限法」は現代史において米軍及び米軍兵士に対する最も重要な投資であり、米国を守る軍人に最も優れた武器・訓練・リソースを提供しなければならないと述べた。

 この法案により米軍はさらに数千人規模の増員が可能となり、軍人の給与も最大で2.6%増加する。さらに、米軍の装備を全面的にアップグレードさせることも法案に盛り込まれた。

米高官:国防権限法はトランプ氏が台湾を重視していることの現れだ
 台湾メディアStorm Media Groupによると、中華民国総統蔡英文氏は2019年の防衛費を約113億ドルに増加すると発表した。これはGDPの2.16%を占める。蔡英文氏は先日、中南米に訪問するに際し、台湾は中国共産党政権によって抑圧されているが、台湾は諦めずに継続に外交空間を拡大すると強調し、強気の姿勢を見せた。

 今回の「国防授権法」の遂行について、米国防総省アジア安全事務元部長補助ウォーレス・グレクソン(Wallace Gregson)中将は、「この法案は国防予算を充実させ、安定させることと共に、台軍への武器販売案を通し、インド太平洋地域戦略をさらに強調した、これはトランプ政権が台湾を重要視していることを意味し、台湾側もこれを望んでいる」と評価した。

法案は米台の協力を強化 共同軍事演習を促進
 国防権限法のなかでも台湾に関する部分は第1257条及び第1258条に記載され、台湾に対する数項目の「議会の意見」を挙げている。

 その中には、「台湾関係法」及び「6つの保証」は共に米台関係の基礎であり、台湾の自衛能力を十分な水準に保つため、米国は台湾との防衛及び安全保障面における協力関係を強化すべきであり、台湾の自衛力の発展をサポートする内容が盛り込まれている。同法案第1258条は、米国は「台湾関係法」に従い、対外武器販売、直接販売、産業協力を通じて台湾の防衛武器の取得を支援し、非対称戦力及び水中戦闘力を重視すべきだと述べている。

 この法案はまた、台湾に対する武器販売の予測性を改善するため、米国は台湾からの軍事調達要望を直ちに検討及び返事できるように確保すべきだと述べている。国防長官は台湾の安全保証を強化するため、国防総省の交流政策を推進すべきとの条項もある。台湾との実践的な訓練及び軍事演習の推進を含め、「台湾旅行法」に基づき、米台の国防長官及び将軍クラスの交流を促進することも定められている。

(翻訳・清水小桐)