(イメージ / Pixabay CC0 1.0)

 最近、中国で武漢肺炎(新型コロナウイルス感染症、COVID-19)の感染状況は急速に拡大し続けている。遼寧省大連市には陽性反応が出るまでに11回も検査された感染者や、数十人を感染させたスーパー・スプレッダーもいた。当局は様々な方法でコミュニティの封鎖を行っており、一部の村は「村を出たら誰でも殺す」と村民に放送で発表したところもある。

 中国のいくつかの都市で多数の確定症例が報告されている。これを受けて、北京市、広東省深圳市、遼寧省大連市、浙江省は当初の14日間の検疫期間を21日または28日に延長した。また、大連市の政府関係者は4日の記者会見で、今回の流行の特徴が「潜伏期間が長く、急速に広がった」こと、11回の核酸検査で陽性となった症例もあることを認めた。

 この流行に対応するため、地元当局は住宅の封鎖方法をエスカレートし、鉄製や木製の板で人の出入りを防ぐだけでなく、一部の地域ではカッターつけの鉄板、鋼板まで使っている。住民が管理区域から出ようとすると、処罰や逮捕されることになる。

 最近、遼寧省の村長が村人に向けてアナウンスしている動画がネット上で拡散した。村長は「村の幹部は鉄の棒を用意し、道路の分岐点で警備するボランティアを手配して、外に出ようとする者は殺すぞ!」と話した。

 中国共産党当局がこのところウイルス対策に神経を尖らせているも、流行の実態に疑いの目を向けざるを得ない。

(看中国記者・黎小葵/翻訳・徳永木里子)