中国共産党総書記習近平(Kremlin.ru, CC BY 4.0, via Wikimedia Commons)

 習近平氏は近年、繰り返し科学技術のイノベーションに言及してきたが、今年に入ってから12月中旬までの間だけで、中国科学院と中国工程院の院士38人が死亡したと報告されており、月に平均3~4人の院士が死亡している。ここ3年間で、中国科学院と中国工程院の院士は合計で100人以上が亡くなった。

 中国科学院(Chinese Academy of Sciences)は、中国におけるハイテク総合研究と自然科学の最高研究機関であり、数多くの国家重点実験室を持っている。中国工程院(Chinese Academy of Engineering)は、中国における技術分野の最高研究機関である。中国科学院と中国工程院のメンバーは院士と呼ばれて、各分野の有名な研究者である。

 セルフメディアの「燕铭時評」がまとめたリストによると、12月の半月で中国の核物質専門家を含めた3人の院士が死亡したという。3人はそれぞれ、12月15日に亡くなった中国科学院院士、物理学者、金属・結晶材料科学者の冯端氏。12月8日に亡くなった中国工程院院士、中国中央政府の危機管理担当大臣を在任する王玉普氏。12月1日に亡くなった、中国工程院院士、核物質の専門家の李冠兴氏。

 2020年1月から現在まで、中国科学院と中国工程院総計38人の院士が死亡しており、月平均3~4名の院士が死亡しているということになる。

 中国国内メディアの報道によると、2018年には31名、2019年には33名の院士が死亡した。これまで2020年に亡くなった38名の院士と合わせて、3年間で102名の院士が亡くなった。

(翻譯・白鷺)