2020年10月1日、香港の法輪功学習者。左下:中国福建省アモイ市の警察官である黄元雄(イメージ:看中国合成写真)

 12月10日の世界人権デーに、米国務省は17人の外国政府高官とその直系家族に対し、深刻な人権侵害を犯したとして制裁措置を発令した。その中には、法輪功学習者を迫害した中国福建省アモイ市の警察官である黄元雄も含まれている。

 複数のメディアが報じたところによると、米国務省は12月10日、2020年国務省・対外活動・関連プログラム予算法(DOSFA)第7031条(c)に基づき、17人の外国の官員とその直系家族を深刻な人権侵害や汚職で制裁し、米国への入国を禁止するとの声明を発表したという。

 声明は、制裁対象となった中国共産党(以下、中共)幹部の一人である福建省アモイ市公安局思明支局梧村派出所の警察官・黄元雄を浮き彫りにしている。黄元雄は法輪功学習者を拘束し、拷問までしたと告発されている。

 マイク・ポンペオ米国務長官は声明の中で、中国のアモイ公安局梧村派出所の所長・黄元雄が法輪功学習者の拘束と尋問に関与し、彼らの信仰の自由を酷く侵害しており、重大な人権侵害であると述べた。

 国務省による黄元雄に対する制裁は、人権侵害や重大な汚職行為を行ったと認められたすべての人物を米国政府が制裁する『マグニツキー法』に基づいて行われたと伝えられたほか、対象者とその家族の資産を凍結し、対象者とその配偶者に制裁を適用し、米国への入国を禁止することを米国政府に許可する。

 中共による法輪功学習者への残忍な迫害は、世界的に注目されている人権大災害となっている。 前回、法輪功反迫害活動21周年の日である7月20日、ポンペオ氏は公式声明を発表し、中共による21年に及ぶ法輪功学習者への迫害はあまりにも長く続いており、中止しなければならないと述べた。外部の評論家は、法輪功学習者を迫害した警察官への制裁リストが初めて登場したことは、法輪功迫害に関与した中共幹部への厳しい警告であると述べた。

2020年7月20日、マイク・ポンペオ米国務長官が発表した声明全文:

中華人民共和国政府による法輪功迫害の21年間

 中共は1999年以来、中国で発祥した精神を修煉する法輪功、その平和的な修煉者、信教自由のために戦う人権擁護者の根絶を目指している。中共政府が今日に至るまで、このグループ(法輪功)を弾圧し、虐待し続けていることは十分な証拠があり、法輪功学習者の拷問や数千人の投獄が報道されたことも含まれる。

 昨年、私は中共による法輪功迫害の多くの生存者の一人である張玉華博士を「宗教自由推進大臣の会議」に招待した。彼女は、中国の労働収容所や刑務所で受けた拷問について話し、法輪功の信仰を放棄することを拒否して数ヶ月間拷問を受けて投獄されている夫の馬振宇さんの釈放を求めた。

 私たちは、中共政府に対し、法輪功学習者を卑劣な手段で虐待し、侮辱していることを直ちに止め、馬振宇氏をはじめとする信仰のために投獄されている人々を釈放し、行方不明の法輪功学習者の行方を公表することを要求します。中共による法輪功学習者への迫害は21年間続いており、これはあまりにも長いので、止めなければなりません。

(看中国記者・文儷/翻訳・徳永木里子)