『1860年の流星物体』:フレデリック・チャーチが描いた1860年7月20日のアースグレイジング火球(Frederic Edwin Church, Public domain, via Wikimedia Commons)

 米最高裁がテキサスを含む19州による揺れる州4州に対する違憲選挙を理由とした訴訟の審理を拒否したことで、トランプ陣営による手順に従った法律闘争の終焉が見えてきたようです。

 12月2日、トランプ氏は急遽「これはおそらく私がこれまでに行った中で最も重要な演説だ 」との発言から始まる珍しい演説をしました。45分間の演説の中で、トランプ氏は主に選挙の衝撃的な不正行為を挙げ、さらに、大統領としてアメリカの法律や憲法を守ること以上の義務はないと、アメリカを守る決意を語りました。

 トランプ大統領が最も重要な演説を発表しているとほぼ同時に、12月2日の午後、ニューヨーク州上空で突然大きな爆発音が聞こえました。メリーランド州、ミシガン州、ニューヨーク州、オハイオ州、ペンシルバニア州、バージニア州、カナダのオンタリオ州では、白昼の空で流星が爆発した際に現れた火事を多くの人が目撃。100件近くの流星による火事に関する目撃情報が報告されました。

 その後、NASAの流星観測チームは、ニューヨーク上空で大型流星が大気圏に突入したことで、流星爆発が起きたことを確認しました。

https://youtu.be/8JrHcavJ7Eg

 12月2日の流星の動画

 中国は天と人が一体となっている言い伝えがあり、気象の変化はしばしば地上の大きな出来事を反映しています。

 1860年7月20日、北のバーモント州から南のバージニア州まで、西の五大湖から東の大西洋まで、夜空を横切る長い火の玉の連なりを見て、アメリカの人々は驚きました。流星群と呼ばれる珍しい現象でした。

 アメリカの有名な画家フレデリック・チャーチ氏もこの光景を目撃して、キャッツキル山脈付近の自宅から見たその夜の模様を描いた油彩画『1860年の流星物体』を残しました。

 この流れ星が爆発した4ヶ月後、エイブラハム・リンカーン氏が大統領に選ばれました。さらにその5ヶ月後にはアメリカ南北戦争が勃発し、北米に250年間存在していた奴隷制が廃止されました。

 しかし、当時夜空の流れ星を見た人の中で、その後の大きな変化を予測できた人はほとんどいなかったでしょう。

 かつて深く根付いていた奴隷制は、最高裁ではなく、人の心変わりによって廃止されました。 今日、あらゆる面でアメリカを侵食している共産主義も、最高裁を通してではなく、それを取り除こうとする人々の心変わりが必要になるかもしれません。

(文・夏聞/翻訳・北条)