国境沿いで中国軍とインド軍の対峙が続く中、中国軍がインド軍から高台を奪還したとされる動画が9日に公開され、多くの中国本土ネットユーザーから注目を集めた。
動画を見たところ、軍人の数が100人を超えている。中国軍の兵士が矛や長い棒を持って高台を奪い返す一方で、インド人と疑われる兵士が石を投げて攻撃を阻止し、最終的には反撃してくる兵士に対して陣地から撤退していく様子が映し出されている。過程中にいずれも、終始銃器を使用しているところは見られなかった。
動画では衝突の場所や時間については触れていない。一部の中国本土のネットユーザーは、兵士の服装から推測して、事件は今年の夏、場所はバンゴン湖北岸F4尾根の5104高地で発生した可能性があるという。
現在のところ、中国とインドの両方の当局者はこの事件に応じておらず、映像の真偽は確認されていない。
中国とインドは5月から国境で絶えず衝突しており、6月にはガルワン渓谷で数十年ぶりの最も重い衝突が発生し、少なくとも20人のインド軍が死亡した。中国側はまだ犠牲者数を発表していないが、40人以上の死傷者が出ているという噂がある。
事件後、両国は、砲兵、戦車、戦闘機を背景に、数万の軍隊を衝突地域に配置した。
11月初旬までに、両国は軍団長級で8回の会談を行ったが、いずれも膠着状態を解消するには至らず、次の会談の日程も決まっていない。
インドの経済紙「エコノミック・タイムズ」は8日、インドは現在、約5万人の軍隊を東部ラダックの雪深い高地に配備し、高い準備態勢を整えていると報じた。
(看中国記者・黎小葵/翻訳・藍彧)