12月2日、ドミニオン社契約社員のメリッサ・キャローネ(Melissa Carone)さんはミシガン州下院監視委員会にて、投票用紙の集計で不正が行われていたと証言した。キャローネさんによると、選挙スタッフはドミニオン社製の集計機を用いて同じ投票用紙を何度も読み込ませ、少なくとも3万枚の投票用紙が複数回集計された。
不正の手法とは
11月10日の宣誓供述書によると、キャローネさんは、11月3日午前6時15分から翌朝6時15分までデトロイトのTCF郵便投票集計センターでドミニオン社のために働き、11月4日に数時間仕事に戻ったときに「不正行為を目撃した」と述べている。彼女の宣誓供述書は、トランプ大統領の弁護団が提出したミシガン訴訟の補充証拠としての役割を果たしている。
不正の手法はこうだ。キャローネさんの証言によると、投票用紙集計機は1時間に2~3回紙詰まりを起こしていた。紙詰まりが発生した場合の適切な解決方法は、機械のカウント数をゼロにし、紙詰まりの原因となった投票用紙を一番上に置いて、すべての投票用紙をもう一回機械に通すことだ。
しかし多くの従業員や市の職員は、機械のカウント数をゼロにしないまま、投票用紙をもう一度機械に通した。そのため、多くの票が複数回カウントされたとキャローネさんは証言した。多い場合には1枚の投票用紙を9~10回カウントしていたケースもあったという。
キャローネさんは、集計場所には約22~24台の集計機があり、仕事中にこの不正行為を「何千回」も見たという。キャローネさんによると、スタッフが同じ投票用紙を何度も機械に通していたため、50枚重ねにした投票用紙を入れたのにいくつかの機械では投票用紙のカウント数が数百枚に達していた。
もう一人の証人である共和党の投票監督官は、キャローネさんの主張に賛同した。監督官は、デトロイトのTCFセンターのスタッフの中には、投票用紙が詰まったときにどうすればいいのか分からない人がいることに気づいたと話した。そして監督官も、詰まった投票用紙を再集計する際に機械のカウント数をゼロにしなかったことが何度もあったことを指摘した。そのため、50枚の投票用紙を機械に通したはずなのに、投票機に示されていた数値は300から400の間の数だった。
人生を賭けた告発
キャローネさんはこの問題を上司のニック・イコノマキス(Nick Ikonomakis)氏に報告したが、「黙ってろ」と言われ相手にされなかった。そして、このような問題があったことは聞きたくないし、IT部門を助けるために仕事しているのであって選挙をするためではないと言われた。キャローネさんは、当時は怒りと動揺を感じたと話した。彼女は何が起こっていたかを知っていたのだ。
トランプ大統領の顧問弁護士であるジュリアーニ氏は「何があったの?」 と質問された際に、キャローネさんは「彼(上司)も一味よ。彼らは明らかに不正をしている」と答えた。
デトロイトの投票所で目撃した不正行為を告発する人が名乗り出ない理由について聞かれた際、キャローネさんはこう答えた。「民主党が私の人生を破壊した。私は家庭を失い、友人を失い、脅迫を受けた。引っ越しをしなければならず、電話番号を変えなければならず、ソーシャルメディアのアカウントまで削除しなければならなかった。再就職すら難しかった。だから誰も証言しようと思わないの。」
(翻訳・玉竹)