日本の株式会社CRAZYは2018年10月、「睡眠報酬制度」を導入し、従業員の福利厚生として、日本企業の先駆者となりました。
同社はモバイルアプリを使って社員の睡眠時間を集計しています。社員は夜寝る前に、その日に摂取したアルコールや運動など睡眠に影響を与えそうなものを入力し、「スタート」ボタンを押して枕の横にスマホを置くだけでOKです。携帯電話は、睡眠深度、睡眠時間、睡眠効率などのデータを記録します。会社がそれらの睡眠データを統計し、睡眠時間が6時間以上の日数に応じて報酬のレベルが変化します。
例えば、1週間のうち睡眠時間6時間の日数が5日間で500ポイント、6日間で600ポイントを得られます。社員は週7日間で睡眠要求を満たしていれば、さらに300ポイントが加算され、合計1,000ポイントとなります。
このほか、1ヶ月間毎日アプリを使って睡眠時間をカウントしていれば、睡眠時間が6時間以上あったかどうかに関わらず、1,000ポイントの「皆勤ボーナス」がもらえます。
1ポイントは1円相当、100ポイントは100円相当となり、年間52週で計算して週1000ポイントを取得し、それに12ヶ月間の皆勤ボーナスを加えて、年間を通して快眠した場合、毎年最大64,000円の睡眠ボーナスがもらえます。
株式会社CRAZYは「健康な経営」を理念としたウェディングプランニング会社として2012年に設立されました。これまでは全社員に栄養バランスの良い昼食が提供されていましたが、現在は福利厚生として「睡眠報酬制度」が追加されています。
森山和彦社長によると、会社が管理するのは社員が一生懸命働いているかどうかではなく、彼らの健康であると言います。彼は自分の会社で過労死する社員を見たくありません。健康的な生活習慣が仕事の効率化につながると考えているので、奨励を通して社員の睡眠時間に干渉することで、調和のとれた幸せな働き方をしてもらいたいと考えているそうです。
寝てても儲かるという誠意あふれる福祉厚生が、多くのネットユーザーから喝采を浴びました。
しかし、この計画に反対するネットユーザーもいます。寝ることは私生活であり、このように会社に管理されることは私生活の干渉であると考えています。
(翻訳・藍彧)