(イメージ / Pixabay CC0 1.0)

 カルシウムを補う食べ物といえば、真っ先に牛乳を思い浮かべるかもしれませんが、牛乳が苦手でアレルギーを持っている人も多いのではないでしょうか。栄養士が言うには、カルシウムを補充したければ、牛乳に比べ、同じカロリーで緑色野菜は、より多くのカルシウムを提供します。

 栄養素密度を通じて見てみましょう。栄養素密度とは、食品の栄養価を表す指標で、以下のように計算されます。栄養素密度=食品に含まれる栄養素/該食品のエネルギー×1000kcal

 1、牛乳:カルシウム栄養密度=104/54×1000=1926mg/1000kcal。

 2、カイラン:カルシウム栄養密度=121/24×1000=5042mg/1000kcal。

 3、パクチョイ:カルシウム栄養密度=117/14×1000=8357mg/1000kcal。

 4、チンゲンサイ:カルシウム栄養密度=153/12×1000=12750mg/1000kcal。

 ご覧のように、カイラン、パクチョイ、チンゲンサイはどれも牛乳よりもカルシウム濃度が高いです。つまり、同じエネルギー摂取量であれば、これらの緑色野菜の方がカルシウムを多く摂取できるということです。これらの野菜のカルシウム効果は牛乳よりも高いのです。

 緑色野菜には、カルシウムだけでなく、カリウム、マグネシウム、ビタミンK、ビタミンCなど、骨に良い成分が含まれています。その中でも、カリウムとマグネシウムは、尿中のカルシウム排泄を減らす役割を持っています。マグネシウムはまた、骨の主要なコンポーネントの一つであり、それは骨細胞の構造と機能のために不可欠な要素であり、骨と歯の成長を促進する役割を持っています。ビタミンKは骨の代謝に関与しており、近年、研究で骨粗鬆症患者の骨折の発生率を下げる効果があることが明らかになっています。健康な骨を作るためには、緑色野菜が欠かせません。

 もちろん、牛乳を飲む必要がないというわけではありません。牛乳は食物性カルシウムの吸収率が高く、野菜を食べるよりも牛乳やヨーグルトを飲んだ方が便利なのです。野菜は、洗ったり切ったり調理したりと手間がかかります。

 緑色野菜が提供するカルシウムをより多く吸収するためには、次のような食べた方がお勧めです。

 1.十分な量を取る

 平均的な健康な成人の推奨摂取量は、18歳~64歳:1日300g~500g、65歳以上:1日300g~450gとなっています。このうち、緑黄色野菜が半分を占めるはずです。妊娠中期(13週~28週)、妊娠後期(28週~)の場合、緑黄色野菜が摂取量の3分の2以上を占めています。緑黄色野菜には、緑、赤、オレンジ、赤紫色などの野菜が含まれます。

 野菜500g(生重量を参考に)は多いような気がするのですが? 実際に調理しても2杯分くらいです。なので、1日1杯、あるいはその8分の1の野菜を食べれば問題ありません。

 2.油と塩の量をコントロールする

 野菜炒め物に油をたくさん入れて、最後に塩をたくさん入れて食べている人もいます。しかし、野菜炒めは油をたくさん入れて加熱すると、カルシウムの栄養密度が相対的に低下し、体に脂肪をつけてしまうので、体重が増えやすいです。緑色野菜は、茹でたり、蒸したり、ブランチングなどの調理方法がおすすめです。

 どうしても野菜炒めを食べたいなら、健康な成人の平均的な食用油量は1日に25g~30gを目安にしましょう。そのため、野菜炒めに入れるべき油の量は、一日の食事の中で測る必要があります。

 また、ナトリウムの摂取量が多すぎると尿中カルシウムの排泄が増え、塩分の多い食事は骨粗鬆症の進行を早めてしまうので、野菜に塩を入れすぎないようにしましょう。1日6グラムの塩分を超えないように、できれば5グラム以内に抑えて食べるようにしましょう。

 3、シュウ酸の除去

 ほうれん草、空心菜などの緑色野菜の中には、カルシウムと一緒に沈殿物を形成してカルシウムの吸収を低下させるシュウ酸を多く含むものがあるので、調理前に熱湯でブランチングしてシュウ酸の一部を除去するとよいでしょう。

(翻訳・玉竹)