トランプ氏とバイデン氏の初の総選挙テレビ討論会(イメージ:YouTube動画のスクリーンショット)

 メディア監視団体は10月27日、米3大放送局がトランプ大統領の否定的な報道が92%で、民主党のバイデン大統領候補の否定的な報道が34%に留まったという調査報告書を発表した。

 米メディアの監視団体「メディア・リサーチ・センター(MRC)」は、今年7月29日から10月20日まで、NBC(米全国放送)、ABC(アメリカン・ブロードキャスティング・カンパニー)、CBS(コロンビア放送)で放送された夕方のニュースの全報道を分析した。

 3つのメディアがトランプ氏に関するニュースの放映時間は合計839分で、そのうち92.4パーセントが否定的なニュースである。一方で、民主党のバイデン候補に関するニュースは、わずか269分であったが、否定的なニュースが34パーセントしかなかった。

 バイデン前副大統領は思考能力を失ったかのように、自分の居場所、競争相手の名前を間違えるなど度々失言する場面が見られた。しかし、バイデンの健康状態を取り上げたメディアはたった10分程度。これに対し、トランプ氏が中共ウイルス(新型コロナウイルス)に感染した時、140分も報道した。

 ニューヨーク・ポストがバイデン親子の醜聞を掲載した後、3大メディアはたった5分19秒しか報じなかった。また、リベラル派の米最高裁拡大計画に関しても、3大メディアは3分53秒しか時間を割いていない。

 MRCリサーチディレクターのリッチ・ノイズ氏によると、トランプ氏が就任して以来、3大メディアの夕方ニュースでのトランプ氏に関する報道は、ほとんどネガティブなものになっているという。2017年1月20日の就任日から2020年10月20日まで、アナリストの1万6755件の評価意見のうち、90.5%(1万5161件)がネガティブな評価だった。

 ノイズ氏は「これらのメディアは自らの役割を放棄し、リベラル派政治家の戦闘員になることを選んだ」と批判した。

 しかし、これらリベラル派メディアの偏った報道は氷山の一角にすぎない。ノイズ氏は報道が一つの政党に偏ってしまうと、大衆に奉仕するという核心的な使命を失ってしまうと指摘した。来週の選挙で誰が勝とうが、マスメディアは一刻も早く改革の必要がある。

(翻訳・藍彧)