中国の義務兵は、2年間の服役期間中、出身地や学歴によって受けられる補助金や様々な手当が異なっている。 農村出身の兵士が受け取られる手当が最も低いことが話題になっている。
中国共産党の公式メディアが公開した情報によると、義務兵の補助金は3種類ある
1、中国軍が付与するもの:義務兵手当2.16万元(約33万円)
2、全国一律付与するもの:大学卒業者3.2万元(約49万円)、専門学校卒業者2.4万元(約37万円)
3、地域によって付与される様々な補助金や奨励金など。
この3つの中で3番目の差が最も大きい。中国共産党の公式メディアが2018年に発表したデータによると、北京出身の大学卒業者は30万元(約466万円)以上もの補助金を受けられるのに対し、地方出身の農民は2万元(約30万円)しか受け取れない。
ネットユーザーによると、中国共産党体制下の「戸籍制度」では、兵士をランクづけしているという。共産党が大々的に宣伝している「国を守る」といういわゆる「聖なる使命」を持つ兵士においても、格差から逃れない。
ツィッターアカウント「蘭花開」というネットユーザーは「農村出身の兵士は中国軍の最下位であり、兵士になるのも双軌制(注)であり、今兵士になるのも金を稼ぐためである。理解できないのは、地方の兵士の年収が2万元以上、都市の兵士の年収が5万元以上だということ。 さらに格差が激しいのは、北京出身の兵士の年収が15万元だ。なぜ兵士までもこんなに不平等に扱われるのか」とツイートした。
「衝撃的!犠牲される命の価値にも差がこんなに大きいのか」と嘆くネットユーザーもいた。
注:「双軌制」とは中国の体制改革の方式の一つ、すなわち計画経済軌道と市場経済軌道の併存が特徴である。 計画経済を温存しながら市場経済の支配する領域を次第に広げ、後者に包囲された前者の市場経済化を促すという漸進主義的な方式を取る。
(翻訳・藍彧)