マイク・ポンペオ(Mike Pompeo)米国務長官(イメージ:パブリック・ドメイン)

 米国務長官マイク・ポンペオ氏は21日、米国務省は中国共産党が実質的に支配する6つのメディアを「外国使節団(foreign mission)」と認定する声明を発表した。6つのメディアはそれぞれ、一財全球(Yicai Global)、解放日報、新民晚報、中国社会科学出版社、北京評論と経済日報である。

 「一財全球(Yicai Global)」は上海最大の国有メディアグループの一つ、上海伝媒集団(Shanghai Media Group)傘下の経済出版機構であり、「解放日報」は上海市共産党委員会の機関紙である。「新民晚報」は上海市政府の支配下に置かれている上海聯合媒体集団に属する。「中国社会科学出版社」は中国共産党の研究機構「中国社会科学院」に管轄されている。「北京評論」は中国国際出版集団が出版している英文雑誌で、「経済日報」は中国共産党中央委員会の直接管轄の新聞紙である。

 ポンペオ国務長官は声明において、「過去10年間、特に習近平総書記の任期において、これらの機構は中国共産党が所有し、あるいは支配してきたにもかかわらず、独立したメディアだと偽装した。外交使節団と認定したことにより、これらの機関は米国務院にその財産と従業員を登録しなければならい。それと同時に米国における活動が制限されるが、米国における出版内容は制限されない」と述べた。

 さらに声明において、認定の目的は米国の報道の自由を守るためであり、情報の発信源が自由なメディアなのかそれとも邪悪な外国政府の支配下にあるメディアなのかを米国民に知らせるためである、と強調した。

 これは米国務院が中国メディアに対して行った第3回目の認定であり、トランプ政権が米国における中国共産党の浸透を阻止する活動の一環でもある。

(看中国記者・程雯/翻訳・北条)