スウェーデンのストックホルム市庁舎から見った景色(写真撮影:看中国/黎宜明)

 スウェーデンは、国家安全保障上の理由から中国のHuawei(ファーウェイ)と中興通訊(ZTE)を同国の5Gネットワーク構築から排除し、すでに設置している関連機器を撤去することを決定した。英国は今年7月に同様の決定を下している。これは、スウェーデンの5Gネットワークの入札を担当している公式機関が20日に発表したものである。

 スウェーデンは、英国に次いでHuawei5Gの排除を発表した国であり、5GネットワークのすべてのインフラストラクチャからHuaweiを明確に禁止した欧州連合(EU)初の国でもある。

 スウェーデンのエリクソンとフィンランドのノキアは、いずれも5G分野で中国のHuaweiと競合している。スウェーデンの通信当局の公式声明によると、今回の決定は、今年初めにスウェーデンで可決された新法に加え、軍事・情報当局の評価に基づいたものだという。これらの評価の目的は、「周波数の使用がスウェーデンの国家安全を損なわないことを確保するため」である。スウェーデンの5 Gネットワークの入札は11月10日から開始される予定である。

 北京はストックホルムのこの決定に対して反応を示した。スウェーデン中国大使館は声明を発表し、「私たちは、事実に基づく根拠や確かな証拠がない状況で『国家安全保障』という概念を乱用し、市場のルールや公正競争の原則に違反することに強く反対する」と述べた。同声明は、「根拠のない疑惑で中国企業を禁止し、人為的に協力の壁を設けた」として遺憾の意を示した。

 スウェーデンの通信当局の声明によると、Huaweiと同じく中国の大手通信機器メーカーであるZTEは、スウェーデンの5 Gのすべての「中枢機能」へのアクセスが禁止されるという。

 同声明はまた、5Gのために使用されているHuaweiやZTEの機器は、2025年1月1日までに撤去されるとしている。 ロンドンはHuaweiの設置機器の完全撤去を2027年までとしている。

(翻訳・藍彧)